FP2級過去問題 2013年9月学科試験 問54

問54

民法で規定する相続分に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
  1. 相続人が被相続人の配偶者、長男、長女、二男の合計4人である場合、長男、長女、二男の法定相続分はそれぞれ6分の1である。
  2. 養子の法定相続分は、実子の法定相続分の2分の1である。
  3. 相続人が被相続人の配偶者、孫(相続開始時において死亡している長男の子)の合計2人である場合、孫の代襲相続分は4分の1である。
  4. 相続の放棄をした者が受けるべきであった法定相続分は、その者以外の相続人に均等に分配される。

正解 1

問題難易度
肢185.3%
肢23.4%
肢34.9%
肢46.4%

解説

  1. [適切]。法定相続人が「配偶者と子」の組合せにおける法定相続分は、配偶者1/2・子1/2です。3人の子は1/2を均等に分け合うことになるため、それぞれの子の法定相続分は「1/2×1/3=1/6」になります。
    相続人が被相続人の配偶者と弟の合計2人である場合、配偶者および弟の法定相続分は、それぞれ2分の1である。2021.5-53-2
    相続人が被相続人の配偶者および母の合計2人である場合、配偶者の法定相続分は3分の2、母の法定相続分は3分の1である。2020.9-53-1
    相続人が被相続人の配偶者および姉の合計2人である場合、配偶者の法定相続分は4分の3、姉の法定相続分は4分の1である。2020.9-53-2
    相続人が被相続人の配偶者、長男および長女の合計3人である場合、配偶者、長男および長女の法定相続分はそれぞれ3分の1である。2020.1-55-1
    相続人が被相続人の配偶者および父の合計2人である場合、配偶者の法定相続分は4分の3、父の法定相続分は4分の1である。2020.1-55-2
    相続人が被相続人の配偶者および兄の合計2人である場合、配偶者の法定相続分は3分の2、兄の法定相続分は3分の1である。2020.1-55-3
    相続人が被相続人の配偶者、長男および長女の合計3人である場合、配偶者、長男および長女の法定相続分はそれぞれ3分の1である。2015.9-54-1
    相続人が被相続人の配偶者と兄の合計2人である場合、配偶者の法定相続分は3分の2、兄の法定相続分は3分の1である。2015.9-54-3
    相続人が被相続人の配偶者、父、母の合計3人である場合、父および母の法定相続分は、それぞれ3分の1となる。2014.9-53-2
    相続人が被相続人の配偶者、弟、妹の合計3人である場合、弟および妹の法定相続分は、それぞれ6分の1となる。2014.9-53-4
    相続人が被相続人の配偶者、孫(相続開始時において死亡している長男の子)の合計2人である場合、孫の代襲相続分は4分の1である。2013.9-54-3
  2. 不適切。養子は、養子縁組の日から養親の法律上の子となります。法定相続分についても実子と養子は同じです。
    養子の法定相続分は、実子の法定相続分の2分の1である。2023.9-55-4
    養子の法定相続分は、実子の法定相続分の2分の1である。2023.1-54-1
    嫡出でない子の法定相続分は、嫡出である子の法定相続分と同じである。2023.1-54-4
    養子の法定相続分は、実子の法定相続分の2分の1である。2021.5-53-4
    養子(特別養子ではない)の相続分は、実子の相続分の2分の1である。2019.1-55-1
    養子(特別養子ではない)の法定相続分は、実子の法定相続分の2分の1となる。2014.9-53-1
  3. 不適切。孫は長男の法定相続分をそのまま代襲相続するため、法定相続分は配偶者1/2・孫1/2になります。
    相続人が被相続人の配偶者と弟の合計2人である場合、配偶者および弟の法定相続分は、それぞれ2分の1である。2021.5-53-2
    相続人が被相続人の配偶者および母の合計2人である場合、配偶者の法定相続分は3分の2、母の法定相続分は3分の1である。2020.9-53-1
    相続人が被相続人の配偶者および姉の合計2人である場合、配偶者の法定相続分は4分の3、姉の法定相続分は4分の1である。2020.9-53-2
    相続人が被相続人の配偶者、長男および長女の合計3人である場合、配偶者、長男および長女の法定相続分はそれぞれ3分の1である。2020.1-55-1
    相続人が被相続人の配偶者および父の合計2人である場合、配偶者の法定相続分は4分の3、父の法定相続分は4分の1である。2020.1-55-2
    相続人が被相続人の配偶者および兄の合計2人である場合、配偶者の法定相続分は3分の2、兄の法定相続分は3分の1である。2020.1-55-3
    相続人が被相続人の配偶者、長男および長女の合計3人である場合、配偶者、長男および長女の法定相続分はそれぞれ3分の1である。2015.9-54-1
    相続人が被相続人の配偶者と兄の合計2人である場合、配偶者の法定相続分は3分の2、兄の法定相続分は3分の1である。2015.9-54-3
    相続人が被相続人の配偶者、父、母の合計3人である場合、父および母の法定相続分は、それぞれ3分の1となる。2014.9-53-2
    相続人が被相続人の配偶者、弟、妹の合計3人である場合、弟および妹の法定相続分は、それぞれ6分の1となる。2014.9-53-4
    相続人が被相続人の配偶者、長男、長女、二男の合計4人である場合、長男、長女、二男の法定相続分はそれぞれ6分の1である。2013.9-54-1
  4. 不適切。相続の放棄をした者が受けるべきであった法定相続分は、放棄した者と同じ相続順位の相続人に均等に分配されます。
したがって適切な記述は[1]です。