FP2級過去問題 2021年5月学科試験 問53

問53

民法上の相続分に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
  1. 代襲相続人が1人である場合、その代襲相続人の法定相続分は、被代襲者が受けるべきであった法定相続分の2分の1である。
  2. 相続人が被相続人の配偶者と弟の合計2人である場合、配偶者および弟の法定相続分は、それぞれ2分の1である。
  3. 被相続人と父母の一方のみを同じくする兄弟姉妹の法定相続分は、父母の双方を同じくする兄弟姉妹の法定相続分の2分の1である。
  4. 養子の法定相続分は、実子の法定相続分の2分の1である。

正解 3

問題難易度
肢111.9%
肢27.8%
肢369.1%
肢411.2%

解説

  1. 不適切。代襲相続人は本来の相続人の法定相続分をそのまま引き継ぐので、代襲相続人の相続分は被代襲者が受けるべきだった分と同じです。
    代襲相続人が1人である場合の当該代襲相続人の法定相続分は、被代襲者が受けるべきであった法定相続分と同じである。2023.1-54-3
    代襲相続人の相続分は、被代襲者が受けるべきであった相続分の2分の1である。2019.1-55-2
    代襲相続人の法定相続分は、被代襲者が受けるべきであった法定相続分の2分の1である。2017.1-55-4
  2. 不適切。配偶者と兄弟姉妹が相続人となる場合、配偶者の法定相続分は4分の3、兄弟姉妹の法定相続分は4分の1です。
    相続人が被相続人の配偶者および母の合計2人である場合、配偶者の法定相続分は3分の2、母の法定相続分は3分の1である。2020.9-53-1
    相続人が被相続人の配偶者および姉の合計2人である場合、配偶者の法定相続分は4分の3、姉の法定相続分は4分の1である。2020.9-53-2
    相続人が被相続人の配偶者、長男および長女の合計3人である場合、配偶者、長男および長女の法定相続分はそれぞれ3分の1である。2020.1-55-1
    相続人が被相続人の配偶者および父の合計2人である場合、配偶者の法定相続分は4分の3、父の法定相続分は4分の1である。2020.1-55-2
    相続人が被相続人の配偶者および兄の合計2人である場合、配偶者の法定相続分は3分の2、兄の法定相続分は3分の1である。2020.1-55-3
    相続人が被相続人の配偶者、長男および長女の合計3人である場合、配偶者、長男および長女の法定相続分はそれぞれ3分の1である。2015.9-54-1
    相続人が被相続人の配偶者と兄の合計2人である場合、配偶者の法定相続分は3分の2、兄の法定相続分は3分の1である。2015.9-54-3
    相続人が被相続人の配偶者、父、母の合計3人である場合、父および母の法定相続分は、それぞれ3分の1となる。2014.9-53-2
    相続人が被相続人の配偶者、弟、妹の合計3人である場合、弟および妹の法定相続分は、それぞれ6分の1となる。2014.9-53-4
    相続人が被相続人の配偶者、長男、長女、二男の合計4人である場合、長男、長女、二男の法定相続分はそれぞれ6分の1である。2013.9-54-1
    相続人が被相続人の配偶者、孫(相続開始時において死亡している長男の子)の合計2人である場合、孫の代襲相続分は4分の1である。2013.9-54-3
  3. [適切]。被相続人と両親の片方だけが同じである兄弟姉妹が相続人である場合、その兄弟姉妹の法定相続分は両親がともに同じである兄弟姉妹の相続分の2分の1となります。兄弟姉妹と異父・異母兄弟が法定相続人となる以下のケースなどに適用されることを押さえておきましょう。
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    父母の一方のみを同じくする兄弟姉妹の法定相続分は、父母の双方を同じくする兄弟姉妹の法定相続分と同じである。2023.9-55-3
    父母の一方のみを同じくする兄弟姉妹の法定相続分は、父母の双方を同じくする兄弟姉妹の法定相続分の2分の1である。2023.1-54-2
    被相続人と父母の一方のみを同じくする兄弟姉妹の相続分は、父母の双方を同じくする兄弟姉妹の相続分と同じである。2019.1-55-3
    被相続人と父母の一方のみを同じくする兄弟姉妹の相続分は、父母の双方を同じくする兄弟姉妹の相続分の2分の1である。2018.1-54-1
    父母の一方のみを同じくする兄弟姉妹の相続分は、父母の双方を同じくする兄弟姉妹の相続分の4分の1となる。2016.9-54-1
  4. 不適切。養子は、養子縁組の日から養親の法律上の子となります。法定相続分についても実子と養子は同じです。
    養子の法定相続分は、実子の法定相続分の2分の1である。2023.9-55-4
    養子の法定相続分は、実子の法定相続分の2分の1である。2023.1-54-1
    嫡出でない子の法定相続分は、嫡出である子の法定相続分と同じである。2023.1-54-4
    養子(特別養子ではない)の相続分は、実子の相続分の2分の1である。2019.1-55-1
    養子(特別養子ではない)の法定相続分は、実子の法定相続分の2分の1となる。2014.9-53-1
    養子の法定相続分は、実子の法定相続分の2分の1である。2013.9-54-2
したがって適切な記述は[3]です。