FP2級過去問題 2022年5月学科試験 問55

問55

遺産分割協議に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
  1. 遺産分割協議書は、民法で定められた形式に従って作成し、かつ、共同相続人全員が署名・捺印していなければ無効となる。
  2. 遺産分割協議書は、相続人が相続の開始があったことを知った日の翌日から10ヵ月以内に作成し、家庭裁判所に提出しなければならない。
  3. 遺産を現物分割する旨の遺産分割協議書を作成する際に、一定の場合を除き、遺産の一部についてのみ定めた遺産分割協議書を作成することができる。
  4. 適法に成立した遺産分割協議については、共同相続人全員の合意があったとしても、当該協議を解除し、再度、遺産分割協議を行うことはできない。

正解 3

問題難易度
肢124.8%
肢219.6%
肢348.1%
肢47.5%

解説

  1. 不適切。遺産分割協議書の形式は特に定められていません。インターネット上で提供されている遺産分割協議書ひな型などを利用し、個人で作成することも可能です。ただし、遺産分割協議書へ相続人全員の署名と実印による捺印がないと無効になります。
    遺産分割協議書は、民法で定められた形式に従って作成し、かつ、共同相続人全員が署名・捺印していなければ、無効となる。2014.5-54-3
  2. 不適切。遺産分割協議書は必ず作成しなければならないものではありません。そのため、作成や提出の期日などは定められていません。しかし、不動産の相続登記や預金の名義変更などで必要になることもあります。
    相続の放棄をする相続人は、原則として、相続の開始があったことを知った時から3カ月以内に、その旨を家庭裁判所に申述しなければならない。2025.5-54-2
    相続の放棄をしようとする者は、原則として、相続の開始があったことを知った時から3ヵ月以内に、家庭裁判所に相続の放棄をする旨を申述しなければならない。2024.5-55-3
    相続の放棄をする場合は、相続人は相続の開始があったことを知った時から原則として6ヵ月以内に家庭裁判所に申述しなければならない。2023.1-56-4
    相続の放棄をしようとする者が一人でもいる場合は、相続の開始があったことを知った時から原則として3ヵ月以内に、共同相続人全員が、家庭裁判所に対して、相続の放棄をする旨を申述しなければならない。2018.9-55-1
    遺産分割協議書は、相続の開始があったことを知った日の翌日から10ヵ月以内に作成し、家庭裁判所に提出しなければならない。2016.5-54-1
    単純承認をしようとする相続人は、相続の開始があったことを知った時から原則として3ヵ月以内に、その旨を家庭裁判所に申述しなければならない。2014.9-54-2
  3. [適切]。共同相続人は、いつでも遺産の全部または一部を分割することができます。遺産分割が2回以上に分かれるときなどは、遺産の一部だけに関する遺産分割協議書を作成することも可能です。
    遺産を現物分割する内容の遺産分割協議書を作成する場合、対象となる遺産の一部について遺産分割協議が成立していないときであっても、それを除いた遺産についてのみ定めた遺産分割協議書を作成することができる。2021.1-54-4
  4. 不適切。共同相続人全員の合意がある場合、すでに成立した遺産分割協議を解除し、再度、遺産分割協議を行うことができます。
    適法に成立した遺産分割協議については、共同相続人全員の合意があったとしても、解除することは認められない。2023.1-55-1
    適法に成立した遺産分割協議については、共同相続人全員の合意があったとしても、当該協議の解除は認められない。2019.5-54-4
    すでに成立している遺産分割協議においては、共同相続人全員の合意があったとしても、当該遺産分割協議の全部または一部を解除することはできない。2016.5-54-4
    適法に成立した遺産分割協議については、共同相続人全員の合意があったとしても、当該協議の解除や再分割協議をすることは認められない。2014.5-54-4
したがって適切な記述は[3]です。