FP2級過去問題 2024年9月学科試験 問26
問26
金融派生商品に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。- コール・オプション、プット・オプションのいずれも、他の条件が同一であれば、満期までの期間が長いほど、プレミアム(オプション料)は高くなる。
- 先物取引における買い手は、最終決済価格が約定価格よりも低い場合、その差額分の利益を得ることができる。
- 先物取引によりスペキュレーション取引を行う場合、先物価格が今後上昇すると予測すれば売り建てして、実際に相場が上昇した後に買い戻すことで利益を得ることができる。
- 先物取引に係る雑所得の金額の計算上生じた損失の金額は、上場株式等に係る譲渡所得の金額と損益通算することができる。
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正解 1
問題難易度
肢174.0%
肢210.1%
肢38.3%
肢47.6%
肢210.1%
肢38.3%
肢47.6%
分野
科目:C.金融資産運用細目:8.金融派生商品
解説
- [適切]。他の条件が同一であれば、コール/プットにかかわらず満期までの残存期間が長いほどオプションのプレミアムは高くなります。残存期間が長ければ、その分だけ原資産価格が大きく変動する余地があり、儲けられる可能性が高くなるためです。コール・オプションおよびプット・オプションは、他の条件が同一であれば、いずれも満期までの期間が長いほど、プレミアム(オプション料)が高くなる。(2024.1-26-3)オプション取引において、コール・オプションの売り手の最大利益とプット・オプションの売り手の最大利益は、いずれもプレミアム(オプション料)の額となる。(2023.9-27-4)コール・オプション、プット・オプションのいずれも、他の条件が同じであれば、満期までの期間が長いほど、プレミアム(オプション料)は高くなる。(2021.3-27-4)コール・オプションとプット・オプションのいずれも、他の条件が同一であれば、満期までの期間が長いほど、プレミアム(オプション料)は高くなる。(2020.9-26-4)コール・オプション、プット・オプションともに、買い手は権利を放棄することもでき、買い手の最大損失はプレミアム(オプション料)に限定される。(2018.5-27-3)上場オプションの取引においては、コール・オプション、プット・オプションともに、売り手が自主的に行えるのは買戻しであり、売り手はプレミアム(オプション料)が最大利益となる。(2018.5-27-4)コール・オプション、プット・オプションのいずれも、他の条件が同じであれば、満期までの期間が長いほど、プレミアム(オプション料)は低くなる。(2018.1-27-3)コール・オプション、プット・オプションのいずれも、他の条件が同じであれば、満期までの期間が長いほど、プレミアム(オプション料)は高くなる。(2016.5-27-4)コール・オプションおよびプット・オプションのいずれも、権利行使価格が低いほど、オプション・プレミアム(オプション料)は高くなる。(2015.5-26-4)
- 不適切。最終決済価格が約定価格よりも低い場合、買い手は差額分の損害を被ります。
先物取引では、買い手は約定価格よりも最終決済価格が高い場合に利益を得ることができます。例えば約定価格120円、最終決済価格130円のような場合、120円で買って130円で売ることができるため、転売で差額10円の利益を得られます。
逆に、売り手は約定価格よりも最終決済価格が低い場合に利益を得ることができます。例えば約定価格120円、最終決済価格110円のような場合、120円で売って110円で買うことができるため、買戻しにより差額10円の利益を得られます。 - 不適切。上昇を予測する場面では、売り建てではなく買い建てます。
先物取引はその目的により、現物の価格変動リスクの回避を目的とする「ヘッジ取引」、価格変動と反対売買で利益獲得を目指す「スペキュレーション取引」、先物と現物の価格の乖離を利用して利益獲得を目指す「裁定取引(アービトラージ取引)」に分類されます。
スペキュレーション取引では、今後、先物価格が上がると予測すれば買い建てて値上がり後に転売し(順張り)、逆に下がると予測すれば売り建てて値下がり後に買い戻す(逆張り)のが基本戦略となります。 - 不適切。商品先物取引や金融商品先物取引などで生じた損失の金額は、先物取引に関する雑所得の損失となります。この損失は他の先物取引に関する雑所得とだけ損益通算が可能であり、他の所得とは損益通算できません。
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