FP2級過去問題 2024年1月学科試験 問26

問26

オプション取引の一般的な特徴に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
  1. オプション取引において、コール・オプションは「権利行使価格で買う権利」であり、プット・オプションは「権利行使価格で売る権利」である。
  2. オプション取引のうち、満期日だけに権利行使ができるものはヨーロピアンタイプと呼ばれ、満期日までの権利行使期間中であればいつでも権利行使ができるものはアメリカンタイプと呼ばれる。
  3. コール・オプションおよびプット・オプションは、他の条件が同一であれば、いずれも満期までの期間が長いほど、プレミアム(オプション料)が高くなる。
  4. プット・オプションの売り手の最大利益は無限定であるが、コール・オプションの売り手の最大利益はプレミアム(オプション料)に限定される。

正解 4

問題難易度
肢16.8%
肢212.8%
肢314.1%
肢466.3%

解説

  1. 適切。オプション取引とは、将来の決められた期日に一定の価格で原資産を買う(売る)「権利」を売買する取引です。コール・オプションは「原資産を買う権利」、プット・オプションは「原資産を売る権利」です。以下のような覚え方があります。
    1. "コール"と"買う"はともにカ行始まり、"プット"と"売る"はともにウが母音
    2. "買う"ときはお店の人に声をかけるので"コール"、"売る"ときは市場に売物を置くので"プット"
    オプション取引において、コール・オプションの買い手は「権利行使価格で買う権利」を放棄することができるが、プット・オプションの買い手は「権利行使価格で売る権利」を放棄することができない。2023.9-27-3
    オプション取引において、コール・オプションは「原資産を買う権利」であり、プット・オプションは「原資産を売る権利」である。2021.5-26-1
  2. 適切。オプション取引は、権利行使の違いにより以下の2タイプに分かれます。
    アメリカンタイプ
    権利行使期間中であればいつでも権利行使可能
    ヨーロピアンタイプ
    特定の権利行使日(満期日)のみ権利行使可能
  3. 適切。他の条件が同一であれば、コール/プットにかかわらず満期までの残存期間が長いほどオプションのプレミアムは高くなります。残存期間が長ければ、その分だけ原資産価格が大きく変動する余地があり、儲けられる可能性が高くなるためです。
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    コール・オプション、プット・オプションのいずれも、他の条件が同一であれば、満期までの期間が長いほど、プレミアム(オプション料)は高くなる。2024.9-26-1
    オプション取引において、コール・オプションの売り手の最大利益とプット・オプションの売り手の最大利益は、いずれもプレミアム(オプション料)の額となる。2023.9-27-4
    コール・オプション、プット・オプションのいずれも、他の条件が同じであれば、満期までの期間が長いほど、プレミアム(オプション料)は高くなる。2021.3-27-4
    コール・オプションとプット・オプションのいずれも、他の条件が同一であれば、満期までの期間が長いほど、プレミアム(オプション料)は高くなる。2020.9-26-4
    コール・オプション、プット・オプションともに、買い手は権利を放棄することもでき、買い手の最大損失はプレミアム(オプション料)に限定される。2018.5-27-3
    上場オプションの取引においては、コール・オプション、プット・オプションともに、売り手が自主的に行えるのは買戻しであり、売り手はプレミアム(オプション料)が最大利益となる。2018.5-27-4
    コール・オプション、プット・オプションのいずれも、他の条件が同じであれば、満期までの期間が長いほど、プレミアム(オプション料)は低くなる。2018.1-27-3
    コール・オプション、プット・オプションのいずれも、他の条件が同じであれば、満期までの期間が長いほど、プレミアム(オプション料)は高くなる。2016.5-27-4
    コール・オプションおよびプット・オプションのいずれも、権利行使価格が低いほど、オプション・プレミアム(オプション料)は高くなる。2015.5-26-4
  4. [不適切]。コール/プットにかかわらず、オプションの売り手の利益はプレミアム(オプション料)に限定されます。本肢は「プット・オプションの売り手の最大利益は無限定」としている点が間違っています。
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    プット・オプションの売り手の最大利益は無限定であるが、コール・オプションの売り手の最大利益はプレミアム(オプション料)に限定される。2020.9-26-3
    オプションの売り手の最大損失は、プレミアム(オプション料)に限定される。2016.5-27-3
    プット・オプションの売り手が被る損失は、受け取ったオプション・プレミアム(オプション料)相当額に限定される。2015.5-26-3
したがって不適切な記述は[4]です。