FP2級過去問題 2020年9月学科試験 問26
問26
金融派生商品に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。- 元本を交換せずに将来にわたって金利のみを交換する通貨スワップを、クーポンスワップという。
- 将来、現物を取得しようとしている者が先物取引で買いヘッジを行うと、実際に現物の価格が上昇した場合には、現物取引では取得コストが上昇する一方、先物取引では利益が発生するため、現物取引の取得コストの上昇を相殺することができる。
- プット・オプションの売り手の最大利益は無限定であるが、コール・オプションの売り手の最大利益はプレミアム(オプション料)に限定される。
- コール・オプションとプット・オプションのいずれも、他の条件が同一であれば、満期までの期間が長いほど、プレミアム(オプション料)は高くなる。
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正解 3
問題難易度
肢19.3%
肢212.1%
肢361.1%
肢417.5%
肢212.1%
肢361.1%
肢417.5%
分野
科目:C.金融資産運用細目:8.金融派生商品
解説
- 適切。クーポンスワップは、一定の期間を通じて異なる通貨の金利部分のみを交換する取引です。例えば、円と米ドルのクーポンスワップだと、円の利息を支払って米ドルの利息を受け取るイメージです。主に輸入取引・輸出取引を行う企業が活用しています。
- 適切。先物取引で買いヘッジを行うとその後の価格変動に関係なく、現時点の先物価格で現物を取得できます。その後、現物価格が上昇した場合には、先物取引で得られる利益の分だけ現物取引の取得コストが抑えられます。逆に、現物価格が下落した場合には先物取引では損失が出ますが、現物取引の取得コストが少なくなるので損失はそのコスト低下と相殺される形になります。
- [不適切]。コール/プットにかかわらず、オプションの売り手の利益はプレミアム(オプション料)に限定されます。本肢は「プット・オプションの売り手の最大利益は無限定」としている点が間違っています。プット・オプションの売り手の最大利益は無限定であるが、コール・オプションの売り手の最大利益はプレミアム(オプション料)に限定される。(2024.1-26-4)オプションの売り手の最大損失は、プレミアム(オプション料)に限定される。(2016.5-27-3)プット・オプションの売り手が被る損失は、受け取ったオプション・プレミアム(オプション料)相当額に限定される。(2015.5-26-3)
- 適切。他の条件が同一であれば、コール/プットにかかわらず満期までの残存期間が長いほどオプションのプレミアムは高くなります。残存期間が長ければ、その分だけ原資産価格が大きく変動する余地があり、儲けられる可能性が高くなるためです。コール・オプション、プット・オプションのいずれも、他の条件が同一であれば、満期までの期間が長いほど、プレミアム(オプション料)は高くなる。(2024.9-26-1)コール・オプションおよびプット・オプションは、他の条件が同一であれば、いずれも満期までの期間が長いほど、プレミアム(オプション料)が高くなる。(2024.1-26-3)オプション取引において、コール・オプションの売り手の最大利益とプット・オプションの売り手の最大利益は、いずれもプレミアム(オプション料)の額となる。(2023.9-27-4)コール・オプション、プット・オプションのいずれも、他の条件が同じであれば、満期までの期間が長いほど、プレミアム(オプション料)は高くなる。(2021.3-27-4)コール・オプション、プット・オプションともに、買い手は権利を放棄することもでき、買い手の最大損失はプレミアム(オプション料)に限定される。(2018.5-27-3)上場オプションの取引においては、コール・オプション、プット・オプションともに、売り手が自主的に行えるのは買戻しであり、売り手はプレミアム(オプション料)が最大利益となる。(2018.5-27-4)コール・オプション、プット・オプションのいずれも、他の条件が同じであれば、満期までの期間が長いほど、プレミアム(オプション料)は低くなる。(2018.1-27-3)コール・オプション、プット・オプションのいずれも、他の条件が同じであれば、満期までの期間が長いほど、プレミアム(オプション料)は高くなる。(2016.5-27-4)コール・オプションおよびプット・オプションのいずれも、権利行使価格が低いほど、オプション・プレミアム(オプション料)は高くなる。(2015.5-26-4)
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