FP2級 2026年5月学科試験 問34

問34

所得税における医療費控除に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。なお、「特定一般用医薬品等購入費を支払った場合の医療費控除の特例」は考慮しないものとする。
  1. その年中に実際に支払った医療費が医療費控除の対象となり、未払いとなっている医療費は実際に支払われるまで医療費控除の対象とならない。
  2. 給与所得者は、年末調整により医療費控除の適用を受けることができる。
  3. 医師等による診療等を受けるために電車、バス等の公共交通機関を利用した場合に支払った通院費で通常必要なものは、医療費控除の対象となる。
  4. 医療費控除の控除額の計算上、医療費の補填として受け取った保険金は、その補填の対象となった医療費の金額を限度として、医療費の金額から差し引く必要がある。

正解 2

解説

  1. 適切。医療費控除の対象となる医療費は、1月1日から12月31日までの間に実際に支払ったものに限られます。例えば2025年12月中に療養を受けた入院費用を翌年1月8日に支払った場合、療養を受けた2025年ではなく実際に支払いをした翌年(2026年)の医療費控除の対象になります。
    医療費はその年中に実際に支払った金額が医療費控除の対象となり、未払いとなっている医療費は実際に支払われるまで医療費控除の対象とならない。2023.1-34-1
  2. [不適切]。医療費控除は年末調整によって適用を受けることができません。医療費控除を受けるためには、給与所得者であっても確定申告が必要です。
    【参考】医療費控除が年末調整の対象外になっているのは、その年の医療費総額は年末になるまで確定しないためです。
    給与所得者は、年末調整により医療費控除の適用を受けることができる。2023.1-34-4
  3. 適切。医師の診療を受けるための通院費については、公共交通機関を使った通常必要とされるもののみ医療費控除の対象となります。このため、自家用車で通院した場合のガソリン代や駐車場代は医療費控除の対象外です。
    医師等による診療等を受けるために電車、バス等の公共交通機関を利用した場合に支払った通院費で通常必要なものは、医療費控除の対象となる。2022.5-34-2
    医師等による診療等を受けるために自家用車を利用した場合、その際に支払った駐車場代は、医療費控除の対象となる。2019.5-34-2
    医師等による診療等を受けるために電車、バス等の公共交通機関を利用した場合に支払った通院費で通常必要なものは、医療費控除の対象になる。2018.9-34-2
    診療を受けるために電車等の公共交通機関を利用した際に支払った通院費で通常必要なものは、医療費控除の対象となる。2016.5-34-2
  4. 適切。医療費の補てんとして受け取った保険金は、その補てんの対象となった医療費の金額を限度として、支払った医療費の金額から差し引かれます。例えば、病気等で支払った医療費が10万円、受け取った保険金が15万円だったとしても、その差額は別の病気等で支払った医療費からは差し引きません。
    医療費の補填として受け取った保険金は、その補填の対象となった医療費の金額を限度として、支払った医療費の金額から差し引かれる。2022.5-34-3
    医療費の補てんとして受け取った保険金は、その補てんの対象となった医療費の金額を限度として、支払った医療費の金額から差し引かれる。2017.5-34-3
したがって不適切な記述は[2]です。