FPと関連法規(全34問中28問目)

No.28

ファイナンシャル・プランナーの顧客に対する行為に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
2015年9月試験 問1
  1. 生命保険募集人の登録を受けていないファイナンシャル・プランナーが、ライフプランの相談に来た顧客に対し、ライフイベントに応じた生命保険の活用例を説明した。
  2. 金融商品取引業の登録を受けていないファイナンシャル・プランナーが、資産運用の相談に来た顧客に対し、有償の投資顧問契約を締結し、株式の個別銘柄を推奨した。
  3. 税理士資格を有しないファイナンシャル・プランナーが、所得税の確定申告書を自ら手書きで作成している顧客に対して、国税庁のホームページを紹介し、インターネットによる電子申告を勧めた。
  4. 社会保険労務士資格を有しないファイナンシャル・プランナーが、老齢基礎年金に関する相談に来た顧客に対し、老齢基礎年金の受給資格や請求方法について一般的な説明を行った。

正解 2

問題難易度
肢11.4%
肢295.2%
肢31.9%
肢41.5%

解説

  1. 適切。生命保険募集人の登録を受けていないファイナンシャル・プランナーが、ライフプラン等の相談に来た顧客に対し、ライフイベントに応じた生命保険の活用例など一般的な保険商品の説明をすることは問題ありません。ただし、保険募集人の登録を受けていなければ保険の募集や勧誘をすることはできません。
    生命保険募集人の登録を受けていないファイナンシャル・プランナーが、子どもが生まれたばかりの顧客から相談を受け、生命保険の死亡保障の重要性を説明し、保険募集を行った。2017.1-1-3
    生命保険募集人の登録を受けていないファイナンシャル・プランナーが、ライフプランのアドバイスを求めている顧客に対して、生命保険商品の特徴を十分に説明し、保険募集を行った。2015.10-1-2
    生命保険募集人の登録を受けていないファイナンシャル・プランナーが、ライフプランの相談に来た顧客に対し、変額個人年金保険の商品性を説明した。2015.5-1-2
    生命保険募集人の登録を受けていないファイナンシャル・プランナーが、ライフプランの相談に来た顧客に対し、生命保険商品の特徴を十分に説明したうえで、保険の募集を行った。2015.1-1-3
    生命保険募集人の登録を受けていないファイナンシャル・プランナーが、ライフプランの相談に来た顧客に対し、医療保険の商品性を説明した。2014.1-1-2
    生命保険募集人の登録を受けていないファイナンシャル・プランナーが、顧客に対し、ライフプランニングにおける生命保険の必要性を助言するとともに、各社の生命保険商品の特徴を説明した。2013.1-1-2
  2. [不適切]。金融商品取引業の登録を受けていないファイナンシャル・プランナーが、有償で投資顧問契約を締結し、株式など有価証券の投資助言をすることは禁じられています。
    金融商品取引業の登録を受けていないFPのAさんは、顧客と資産運用に関する投資顧問契約を締結したうえで、値上がりが期待できる株式の個別銘柄の購入を勧めた。2023.9-1-1
    金融商品取引業の登録を受けていないFPのDさんは、顧客と資産運用に関する投資顧問契約を締結したうえで、値上がりが期待できる株式の個別銘柄を示し、その購入を勧めた。2021.9-1-4
    金融商品取引業の登録を受けていないFPのDさんは、顧客と資産運用に関する投資助言契約を締結したうえで、値上がりが期待できる株式の個別銘柄の購入を勧めた。2021.5-1-4
    金融商品取引業の登録を受けていないFPのDさんが、資産運用の相談に来た顧客からの求めに応じ、有償の投資顧問契約を締結し、当該契約に基づき、その顧客に株式の個別銘柄に関する投資の助言を行った。2021.3-1-4
    金融商品取引業の登録を受けていないFPのDさんは、顧客と資産運用に関する投資助言契約を締結したうえで、値上がりが期待できる株式の個別銘柄の購入を勧めた。2020.1-1-4
    金融商品取引業の登録を受けていないFPが、顧客と資産運用に関する投資顧問契約を締結したうえで、値上がりが期待できる株式の個別銘柄を推奨し、その購入を勧めた。2018.5-1-4
  3. 適切。税理士資格を有しないファイナンシャル・プランナーが、税理士業務を行うことは禁じられていますが、確定申告の方法を勧めることなど、一般的な説明を行うことは税理士法に抵触しません。
  4. 適切。社会保険労務士資格を有しないファイナンシャル・プランナーが、老齢基礎年金の受給資格や請求方法など公的年金の一般的な説明を行うことは問題ありません。ただし、有償で公的年金の請求書の作成や申請の手続きを代行することなどは禁じられています。
    社会保険労務士資格を有しないファイナンシャル・プランナーのCさんは、顧客から老齢基礎年金の繰下げ支給をした場合の年金額を聞かれ、66歳から70歳までの間に繰下げを行った場合の年金額を試算し、説明した。2017.5-1-3
したがって不適切な記述は[2]です。