投資信託(全41問中2問目)

No.2

株式投資信託の一般的な運用手法等に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
2024年5月試験 問23
  1. マクロ的な環境要因等を基に国別組入比率や業種別組入比率などを決定し、その比率に応じて、個別銘柄を組み入れてポートフォリオを構築する手法を、ボトムアップ・アプローチという。
  2. 割高な銘柄の買建てと割安な銘柄の売建てをそれぞれ同程度の金額で行い、市場全体の変動に左右されない収益の確保を目指す手法を、マーケット・ニュートラル運用という。
  3. 企業の将来の売上高や利益の成長性が市場平均よりも高いと見込まれる銘柄を組み入れて運用するグロース運用は、PERやPBRが低い銘柄中心のポートフォリオとなる傾向がある。
  4. 「ブル型」「ベア型」と呼ばれる特殊型の投資信託のうち、「ベア型」は、ベンチマークが下落すると基準価額が上昇するように設計されている。

正解 4

問題難易度
肢112.6%
肢211.7%
肢311.7%
肢464.0%

解説

  1. 不適切。本肢はトップダウン・アプローチに関する記述です。ボトムアップ・アプローチは、投資に値する個別銘柄を選定し、それを積み上げてファンドを構築していく手法です。一方、トップダウン・アプローチは、はじめに経済・社会・政治などを取り巻くマクロ的な環境の分析から国別組入比率や業種別組入比率などを決め、その範囲内で組み入れ銘柄を選んでいく投資方法です。
    マクロ的な環境要因等を基に国別組入比率や業種別組入比率などを決定し、その比率に応じて、個別銘柄を組み入れてポートフォリオを構築する手法を、トップダウン・アプローチという。2022.1-22-2
    マクロ的な環境要因等を基に国別組入比率や業種別組入比率などを決定し、その比率に応じて、個別銘柄を組み入れてポートフォリオを構築する手法を、トップダウン・アプローチという。2021.9-23-1
    マクロ的な環境要因等を基に国別組入比率や業種別組入比率などを決定し、その比率に応じて、個別銘柄を組み入れてポートフォリオを構築する手法は、トップダウン・アプローチと呼ばれる。2021.1-23-4
    マクロ的な環境要因等を基に国別組入比率や業種別組入比率などを決定し、その比率に応じて、個別銘柄を組み入れてポートフォリオを構築する手法をトップダウン・アプローチという。2020.1-22-1
    経済環境などのマクロ的な分析によって国別組入比率や業種別組入比率などを決め、その比率の範囲内で個別銘柄を決めていく手法は、トップダウン・アプローチと呼ばれる。2018.1-23-4
  2. 不適切。マーケット・ニュートラル運用は、「割安な銘柄の買建て」と「割高な銘柄の売建て」をそれぞれ同額で行う手法です。割安な銘柄が値上がれば転売で利益を出し、割高な銘柄が値下がれば買戻しで利益を出します。市場全体の動きに影響を受けることなく、上昇局面でも下落局面でも収益を確保することを目指します。
    割安な銘柄の売建てと割高な銘柄の買建てをそれぞれ同程度の金額で行い、市場の価格変動に左右されない絶対的な収益の確保を目指す手法は、マーケット・ニュートラル運用と呼ばれる。2023.5-22-3
  3. 不適切。グロース運用は、売上や利益の成長性が高いと判断される銘柄を組入れ対象とするため、PERやPBRが市場平均よりも高い銘柄を中心としたポートフォリオとなる傾向があります。PERやPBRが低い銘柄中心のポートフォリオはバリュー運用に見られる傾向です。
    企業の将来の売上高や利益の成長性が市場平均よりも高いと見込まれる銘柄を組み入れて運用するグロース運用は、PERやPBRが低い銘柄中心のポートフォリオとなる傾向がある。2022.1-22-3
    企業の将来の売上高や利益の成長性が市場平均よりも高い銘柄を組み入れて運用するグロース運用は、配当利回りの高い銘柄中心のポートフォリオとなる傾向がある。2020.1-22-4
  4. [適切]。先物取引やオプション取引を活用してレバレッジにより高い利回りを狙う投資信託の商品として、ブル型ファンド/ベア型ファンドがあります。ブル型はベンチマークが上昇したときに、ベア型はベンチマークが下落したときに、それに連動(一定倍の連動を含む)して基準価額が上昇するように設計されている投資信託です。
    「ブル型」「ベア型」と呼ばれる特殊型の投資信託のうち、「ベア型」は、ベンチマークが下落すると基準価額が上昇するよう設計されている。2021.9-23-4
    派生商品型の投資信託で「ブル型」と「ベア型」と呼ばれるタイプのうち、「ベア型」は、ベンチマークとする相場が下落すると基準価額が上昇するように設計されている。2013.1-23-4
したがって適切な記述は[4]です。