FP2級過去問題 2021年1月学科試験 問23

問23

株式投資信託の運用手法および運用スタイルに関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
  1. 株価が現在の資産価値や利益水準などから割安と評価される銘柄に投資する手法は、バリュー投資と呼ばれる。
  2. ベンチマークを上回る運用成果を目指す株式投資信託の運用手法は、パッシブ運用と呼ばれる。
  3. 各銘柄の投資指標の分析や企業業績などのリサーチによって銘柄を選定し、その積上げによってポートフォリオを構築する手法は、ボトムアップ・アプローチと呼ばれる。
  4. マクロ的な環境要因等を基に国別組入比率や業種別組入比率などを決定し、その比率に応じて、個別銘柄を組み入れてポートフォリオを構築する手法は、トップダウン・アプローチと呼ばれる。

正解 2

問題難易度
肢15.1%
肢279.3%
肢36.5%
肢49.1%

解説

  1. 適切。バリュー投資は、PER(株価収益率)やPBR(株価純資産倍率)などを分析し、その企業の利益水準や資産価値などからして株価が割安にあると考えられる銘柄を買い付ける投資手法です。
    株価が現在の資産価値や利益水準などから割安と評価される銘柄に投資する手法は、バリュー投資と呼ばれる。2023.5-22-1
    株価が現在の資産価値や利益水準などから割安と評価される銘柄に投資する手法を、グロース投資という。2021.9-23-3
    株価が現在の資産価値や利益水準などから割安と評価される銘柄に投資する手法は、バリュー投資と呼ばれる。2017.5-22-4
  2. [不適切]。株式投資信託の運用手法をベンチマーク(特定の運用指標)に対する態度で分けると、以下の2つに分類できます。
    パッシブ運用
    ベンチマークに連動する運用成果を目指す運用スタイル
    アクティブ運用
    ベンチマークを上回る運用成果を目指す運用スタイル
    ベンチマークを上回る運用成果を目指すのはアクティブ運用なので、本肢は誤りです。
    経済環境、金利動向などを踏まえ、ベンチマークを上回る運用成果を目指す運用手法は、パッシブ運用と呼ばれる。2018.1-23-2
    ベンチマークの動きに連動する運用成果を目指す手法は、パッシブ運用と呼ばれる。2017.5-22-1
  3. 適切。ボトムアップアプローチとは、投資に値する個別銘柄を選定し、それを積み上げてファンドを構築していく手法です。
    個別企業の業績の調査や財務分析によって投資対象となる銘柄を選定し、その積上げによってポートフォリオを構築する手法は、ボトムアップ・アプローチと呼ばれる。2023.5-22-2
    各銘柄の投資指標の分析や企業業績などのリサーチによって銘柄を選定し、その積上げによってポートフォリオを構築する手法をボトムアップ・アプローチという。2020.1-22-2
    各銘柄の投資指標の分析や企業業績などのリサーチによって銘柄を選択し、その積上げによってポートフォリオを構築する手法は、ボトムアップ・アプローチと呼ばれる。2018.1-23-3
    個別銘柄の調査・分析に基づいて投資価値のある銘柄を選択し、その積上げによってポートフォリオを構築する運用手法は、トップダウン・アプローチと呼ばれる。2015.9-22-4
  4. 適切。トップダウンアプローチは、経済環境などマクロ的な視点から、国別や業種別などの配分比率を決定し、組み入れる銘柄を選定する手法です。
    マクロ的な環境要因等を基に国別組入比率や業種別組入比率などを決定し、その比率に応じて、個別銘柄を組み入れてポートフォリオを構築する手法を、ボトムアップ・アプローチという。2024.5-23-1
    マクロ的な環境要因等を基に国別組入比率や業種別組入比率などを決定し、その比率に応じて、個別銘柄を組み入れてポートフォリオを構築する手法を、トップダウン・アプローチという。2022.1-22-2
    マクロ的な環境要因等を基に国別組入比率や業種別組入比率などを決定し、その比率に応じて、個別銘柄を組み入れてポートフォリオを構築する手法を、トップダウン・アプローチという。2021.9-23-1
    マクロ的な環境要因等を基に国別組入比率や業種別組入比率などを決定し、その比率に応じて、個別銘柄を組み入れてポートフォリオを構築する手法をトップダウン・アプローチという。2020.1-22-1
    経済環境などのマクロ的な分析によって国別組入比率や業種別組入比率などを決め、その比率の範囲内で個別銘柄を決めていく手法は、トップダウン・アプローチと呼ばれる。2018.1-23-4
したがって不適切な記述は[2]です。