FP2級過去問題 2021年9月学科試験 問23

問23

株式投資信託の運用手法に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
  1. マクロ的な環境要因等を基に国別組入比率や業種別組入比率などを決定し、その比率に応じて、個別銘柄を組み入れてポートフォリオを構築する手法を、トップダウン・アプローチという。
  2. ベンチマークを上回る運用実績を上げることを目指す運用スタイルを、アクティブ運用という。
  3. 株価が現在の資産価値や利益水準などから割安と評価される銘柄に投資する手法を、グロース投資という。
  4. 「ブル型」「ベア型」と呼ばれる特殊型の投資信託のうち、「ベア型」は、ベンチマークが下落すると基準価額が上昇するよう設計されている。

正解 3

問題難易度
肢111.3%
肢26.4%
肢364.6%
肢417.7%

解説

  1. 適切。トップダウン・アプローチは、国際情勢や経済環境などのマクロ的な視点から国別や業種別などの配分比率を決定し、その比率に応じて組み入れる個別銘柄を選定する手法です。
    マクロ的な環境要因等を基に国別組入比率や業種別組入比率などを決定し、その比率に応じて、個別銘柄を組み入れてポートフォリオを構築する手法を、ボトムアップ・アプローチという。2024.5-23-1
    マクロ的な環境要因等を基に国別組入比率や業種別組入比率などを決定し、その比率に応じて、個別銘柄を組み入れてポートフォリオを構築する手法を、トップダウン・アプローチという。2022.1-22-2
    マクロ的な環境要因等を基に国別組入比率や業種別組入比率などを決定し、その比率に応じて、個別銘柄を組み入れてポートフォリオを構築する手法は、トップダウン・アプローチと呼ばれる。2021.1-23-4
    マクロ的な環境要因等を基に国別組入比率や業種別組入比率などを決定し、その比率に応じて、個別銘柄を組み入れてポートフォリオを構築する手法をトップダウン・アプローチという。2020.1-22-1
    経済環境などのマクロ的な分析によって国別組入比率や業種別組入比率などを決め、その比率の範囲内で個別銘柄を決めていく手法は、トップダウン・アプローチと呼ばれる。2018.1-23-4
  2. 適切。株式投資信託の運用手法をベンチマーク(特定の運用指標)に対する態度で分けると、以下の2つに分類できます。
    パッシブ運用
    ベンチマークに連動する運用成果を目指す運用スタイル
    アクティブ運用
    ベンチマークを上回る運用成果を目指す運用スタイル
    ベンチマークを上回る運用成果を目指すのはアクティブ運用なので、本肢は適切です。
    ベンチマークを上回る運用成績を目指して運用される株式投資信託は、アクティブ運用のファンドに分類される。2013.9-23-4
    ベンチマークを上回る運用成績をあげることを目標とする運用スタイルは、アクティブ運用と呼ばれる。2013.1-23-2
  3. [不適切]。グロース投資は、売上や利益の成長性が高いと判断される銘柄を投資対象とする運用手法です。本肢の記述である割安と評価される銘柄に投資する方法は「バリュー投資」です。
    株価が現在の資産価値や利益水準などから割安と評価される銘柄に投資する手法は、バリュー投資と呼ばれる。2023.5-22-1
    株価が現在の資産価値や利益水準などから割安と評価される銘柄に投資する手法は、バリュー投資と呼ばれる。2021.1-23-1
    株価が現在の資産価値や利益水準などから割安と評価される銘柄に投資する手法は、バリュー投資と呼ばれる。2017.5-22-4
  4. 適切。先物取引やオプション取引を活用してレバレッジにより高い利回りを狙う投資信託の商品として、ブル型ファンド/ベア型ファンドがあります。ブル型はベンチマークが上昇したときに、ベア型はベンチマークが下落したときに、それに連動(一定倍の連動を含む)して基準価額が上昇するように設計されている投資信託です。
    「ブル型」「ベア型」と呼ばれる特殊型の投資信託のうち、「ベア型」は、ベンチマークが下落すると基準価額が上昇するように設計されている。2024.5-23-4
    派生商品型の投資信託で「ブル型」と「ベア型」と呼ばれるタイプのうち、「ベア型」は、ベンチマークとする相場が下落すると基準価額が上昇するように設計されている。2013.1-23-4
したがって不適切な記述は[3]です。