不動産の取引(全95問中69問目)
No.69
定期借地権に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。なお、本問においては、借地借家法第22条の定期借地権を一般定期借地権という。2015年10月試験 問43
- 一般定期借地権の設定登記をした場合、存続期間などの登記事項は、登記記録の権利部乙区に記録される。
- 事業用定期借地権等の設定を目的とする契約は、借地借家法により、公正証書によって締結しなければならないとされている。
- 存続期間を25年とする定期借地契約を締結する場合に利用できる定期借地権の種類は、一般定期借地権のみである。
- 存続期間を50年以上とする一般定期借地権は、居住用と事業用のいずれの建物の所有を目的とする場合でも設定することができる。
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正解 3
問題難易度
肢119.2%
肢26.2%
肢347.2%
肢427.4%
肢26.2%
肢347.2%
肢427.4%
分野
科目:E.不動産細目:2.不動産の取引
解説
- 適切。登記記録の権利部は甲区と乙区に区分され、甲区には所有権に関する事項、乙区には所有権以外の権利(抵当権・賃借権・配偶者居住権など)に関する事項が記録されています。賃借権が記録されるのは乙区です。一般定期借地権の設定登記をした場合、存続期間などの登記事項は、登記記録の権利部乙区に記録される。(2015.1-43-2)
- 適切。事業用定期借地権等の設定契約は、公正証書でしなければなりません。公正証書に限定しているのは、事業用定期借地権等の設定目的である「専ら事業用の建物(居住用を除く)の所有」について、要件を満たしているかどうかを公証人に審査させることで法の実効力を確保するためです。
- [不適切]。一般定期借地権の存続期間は50年以上なので、25年の定期借地契約には利用できません。存続期間を25年とするには、存続期間10年以上50年未満の事業用定期借地権しか選択できません。
- 適切。一般定期借地権では、所有する建物の用途に制限はありません。よって、居住用と事業用のどちらでも設定することができます。一般定期借地権において、もっぱら事業の用に供する建物の所有を目的とするときは、存続期間を30年として設定することができる。(2021.9-43-3)普通借地権の当初の存続期間は原則として30年以上とされているが、居住の用に供する建物の所有を目的とするときは、その存続期間を20年とすることができる。(2021.1-43-1)一般定期借地権において、もっぱら居住の用に供する建物の所有を目的とするときは、存続期間を30年として設定することができる。(2020.1-43-3)事業用定期借地権等においては、一部を居住の用に供する建物の所有を目的とするときは、その存続期間を10年以上30年未満として設定することができる。(2019.5-44-3)一般定期借地権においては、専ら居住の用に供する建物の所有を目的とするときは、その存続期間を10年以上30年未満として設定することができる。(2018.1-44-3)一般定期借地権は、専ら居住の用に供する建物の所有を目的とするもので、事業の用に供する建物の所有を目的として設定することはできない。(2014.5-42-1)事業用定期借地権等は、専ら事業の用に供する建物の所有を目的とするもので、居住の用に供する建物の所有を目的として設定することはできない。(2014.5-42-3)存続期間を50年以上とする一般定期借地権は、居住用と事業用のいずれの建物の所有を目的とする場合でも設定することができる。(2013.5-43-3)
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