FP2級過去問題 2013年9月学科試験 問51

問51

民法における贈与に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
  1. 死因贈与とは、贈与者の死亡によって効力を生ずる贈与のことをいう。
  2. 定期贈与とは、贈与者が受贈者に対して定期的に給付することを目的とする贈与のことをいい、贈与者または受贈者の死亡によってその効力を失う。
  3. 夫婦間でした贈与契約は、第三者の権利を害しない限り、婚姻中、いつでも夫婦の一方から取り消すことができる。
  4. 口頭による贈与契約は、その履行前であっても、贈与者または受贈者が一方的に撤回することはできない。

正解 4

問題難易度
肢11.9%
肢23.5%
肢319.2%
肢475.4%

解説

  1. 適切。死因贈与とは、贈与者の死亡によって効力を生ずる贈与です。死因贈与で受け取った財産は、相続税の課税対象になります。
    死因贈与とは、贈与者の意思表示のみで成立し、贈与者の死亡によって効力が生じる贈与をいう。2022.1-51-3
    死因贈与とは、贈与者の死亡によって効力が生じる贈与をいう。2019.5-51-4
    死因贈与契約は、贈与者の死亡によってその効力を生じる。2018.5-51-3
    死因贈与契約は、贈与者の死亡によってその効力を生じる。2017.5-51-4
    死因贈与とは、贈与者の死亡によって効力を生ずる贈与をいう。2015.1-51-3
  2. 適切。定期贈与は、贈与者が受贈者に対し、定期的に金銭等の財産を給付することを約束する契約です。定期贈与は、契約に別段の定めがない限り、贈与者または受贈者の死亡によりその効力を失います。多くの場合、定期贈与は当事者同士の人間関係を基礎としていて、権利義務が相続人に承継されるのは適当ではないためです。
    定期贈与は、贈与者または受贈者の死亡によって、その効力を失う。2024.9-51-1
    定期贈与は、贈与者または受贈者のいずれか一方が生存している限り、その効力を失うことはない。2024.1-51-2
    定期の給付を目的とする贈与契約は、贈与者または受贈者の死亡によって、その効力を失う。2021.5-51-3
    定期の給付を目的とする贈与は、贈与者または受贈者の死亡によって、その効力を失う。2020.9-51-2
    定期の給付を目的とする贈与契約は、贈与者または受贈者の死亡によって、その効力を失う。2019.1-51-4
    定期贈与契約は、原則として、贈与者または受贈者の死亡により効力を失う。2016.1-51-1
    定期贈与契約は、贈与者または受贈者のどちらか一方の死亡により、それ以後の当該契約の効力を失うことになる。2015.10-51-3
    定期贈与は、贈与者または受贈者の死亡によって、その効力を失う。2015.5-51-2
    死因贈与は、贈与者の死亡以前に受贈者が死亡したときは、その効力を生じない。2015.5-51-4
  3. 適切。夫婦間でした贈与契約は、第三者の権利を害しない限り婚姻中いつでも夫婦の一方から取り消すことができます。夫婦間での贈与契約は、書面であっても履行が終了していても、いつでも一方から取り消すことができます。
    夫婦間でした贈与契約は、第三者の権利を害しない限り、原則として、婚姻中、いつでも夫婦の一方から取り消すことができる。2014.5-51-4
    夫婦間でした契約は、その契約の取消しが第三者の権利を害するものであっても、婚姻中であれば夫婦の一方からいつでも取り消すことができる。2013.1-51-2
  4. [不適切]。口約束などのように書面によらない贈与契約の場合、その履行が終わっていない部分については、当事者双方から撤回することができます。
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    書面によらない贈与契約は、すでに履行が終わった部分を除き、贈与者または受贈者のどちらからでも撤回することができる。2015.10-51-1
したがって不適切な記述は[4]です。