FP2級過去問題 2018年5月学科試験 問51

問51

贈与に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
  1. 書面によってなされた贈与契約において、いまだその履行がなされていない場合には、各当事者がこれを撤回することができる。
  2. 特定の贈与者からの贈与に係る贈与税について相続時精算課税制度の適用を受けた場合、その適用を受けた年以後は、その贈与者からの贈与について暦年課税に変更することはできない。
  3. 死因贈与契約は、贈与者の死亡によってその効力を生じる。
  4. 負担付贈与契約の受贈者がその負担である義務を履行しない場合、贈与者は、相当の期間を定めてその履行の催告をしても履行がないときは、その贈与契約の解除をすることができる。

正解 1

問題難易度
肢171.5%
肢214.2%
肢33.9%
肢410.4%

解説

  1. [不適切]。書面による贈与は、履行前後を問わず原則として取り消すことはできません。書面によらない贈与は、履行前であればいつでも取り消すことができます。
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  2. 適切。一度、相続時精算課税制度を選択するとその贈与者からの贈与について暦年課税に戻すことはできません。適用後に特定贈与者からの贈与で取得した財産は、すべて相続時精算課税として扱われます。
  3. 適切。死因贈与は、贈与者の死亡によって効力を生ずる贈与です。死因贈与で受けとった財産は、相続税の課税対象になります。
  4. 適切。負担付贈与は、贈与を受けたものに一定の債務を負担させることを条件にした贈与のことです。受贈者が債務を履行しない場合は、贈与者は負担付贈与契約を解除することができます。
したがって不適切な記述は[1]です。