FP2級過去問題 2020年9月学科試験 問51
問51
贈与に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。- 贈与は、当事者の一方が自己の財産を無償で相手方に与える意思を表示し、相手方が受諾をすることによって、その効力を生ずる。
- 定期の給付を目的とする贈与は、贈与者または受贈者の死亡によって、その効力を失う。
- 負担付贈与については、贈与者は、その負担の限度において、売買契約の売主と同様の担保責任を負う。
- 死因贈与によって取得した財産は、贈与税の課税対象となる。
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正解 4
問題難易度
肢14.8%
肢24.9%
肢313.5%
肢476.8%
肢24.9%
肢313.5%
肢476.8%
分野
科目:F.相続・事業承継細目:1.贈与と法律
解説
- 適切。贈与契約とは、自己の財産を無償で相手方に与える意思を示し、相手方がそれを受諾することによって成立する契約です(法律用語で諾成契約と言います)。
- 適切。定期贈与は、贈与者が受贈者に対し、定期的に金銭等の財産を給付することを約束する契約です。定期贈与は、契約に別段の定めがない限り、贈与者または受贈者の死亡によりその効力を失います。これは定期贈与が当事者同士の人間関係を基礎としていることが多いためです。
- 適切。負担付贈与とは、受贈者に一定の債務を負わせる贈与です。負担付贈与には売買契約をはじめとする双務契約の規定が準用されるので、贈与者はその負担の限度において売主と同じ担保責任を負います。受贈者には売買契約と同じく、引渡し物の契約不適合について追完請求権、代金(負担)減額請求権、契約解除権、損害賠償請求権が認められます。
- [不適切]。死因贈与契約は、贈与者の死亡によってその効力を生じる贈与契約です。贈与契約の一種ですが、相続と同じように死亡した人の財産を承継するのが実態なので、受贈した財産は相続税の課税対象となります。
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