FP2級過去問題 2014年1月学科試験 問41

問41

不動産の登記に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
  1. 所有権に関する登記事項は、登記記録の権利部甲区に記録される。
  2. 一物一権主義の原則から、一筆の土地に複数の抵当権を設定することはできない。
  3. 登記申請に際して提供する登記識別情報とは、登記すべき物権変動の原因となる事実または法律行為の存在を証明する情報をいう。
  4. 借地上の建物の賃借人は、その土地の登記記録に借地権設定の登記がなくても、当該建物に居住していれば第三者に借地権を対抗することができる。

正解 1

問題難易度
肢166.5%
肢27.2%
肢37.9%
肢418.4%

解説

  1. [適切]。不動産登記の所有権に関する登記事項は、権利部甲区に記録され、所有権以外(抵当権や賃借権等)に関する登記事項は権利部乙区に記録されます。
  2. 不適切。抵当権は、一筆の土地に複数設定可能です。その場合、早く登記した者から優先順位が付けられます。
  3. 不適切。登記識別情報とは、登記名義人に対して、従来の登記済証に代えて通知される数字・その他の符号の組合せからなる12桁の符号で、登記名義人を識別するために使用されます。本肢の記述は、登記原因証明情報を説明したものです。
  4. 不適切。記述中の「借地権」という部分が誤りです。
    借地上の建物の賃借人は、建物の引渡しを受ければ、建物の賃借権の登記をしなくても当該賃借を第三者に対抗できます。借地権を第三者に対抗する必要があるのは建物の所有者であり、建物の賃借人には関係ないことです。
したがって適切な記述は[1]です。