FP2級過去問題 2015年5月学科試験 問8

問8

中小企業退職金共済、小規模企業共済および国民年金基金に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
  1. 中小企業退職金共済の掛金月額は、被共済者1人当たり6万8,000円が上限となっている。
  2. 小規模企業共済に新たに加入する事業主は、加入後4ヵ月目から1年間にわたり、国から掛金月額の2分の1相当額の助成を受けることができる。
  3. 国民年金基金には、国民年金の第1号被保険者および第3号被保険者が加入することができる。
  4. 国民年金基金への加入は口数制となっており、1口目は終身年金、2口目以降は終身年金または確定年金から加入者が選択する。

正解 4

問題難易度
肢117.6%
肢223.5%
肢317.3%
肢441.6%

解説

  1. 不適切。6万8,000円ではありません。中小企業退職金共済の掛金月額は、従業員1人につき3万円が上限となっています。
    中小企業退職金共済の掛金は、事業主が全額負担し、掛金月額は被共済者1人当たり3万円が上限となる。2025.1-6-3
    小規模企業共済の掛金月額は、共済契約者1人につき、3万円が上限となっている。2022.5-8-3
    中小企業退職金共済の掛金は、事業主が全額を負担し、掛金月額は、被共済者1人当たり3万円が上限となっている。2022.1-6-1
    中小企業退職金共済の掛金月額は、被共済者1人当たり5万円が上限となっている。2021.3-8-1
    中小企業退職金共済の掛金月額は、被共済者1人当たり7万円が上限となっている。2016.9-7-1
  2. 不適切。小規模企業共済には国からの助成制度はありません。加入後4ヵ月目から1年間にわたり、国から掛金月額の2分の1相当額の助成を受けることができるのは中小企業退職金共済です。
    中小企業退職金共済に新規で加入する事業主は、加入月から1年間、掛金月額の2分の1相当額(従業員ごとに5,000円が上限)について国の助成を受けることができる。2022.9-6-4
  3. 不適切。国民年金基金に加入できるのは、①国民年金の第1号被保険者、②60歳以上65歳未満もしくは海外に居住していて国民年金の任意加入被保険者となっている人です。
    国民年金基金には、国民年金の第1号被保険者および第3号被保険者と、日本国内に住所を有する60歳以上65歳未満の国民年金の任意加入被保険者が加入することができる。2025.5-7-1
    国民年金基金には、国民年金の第1号被保険者だけでなく第3号被保険者も加入することができる。2022.9-6-1
    国民年金基金には、国内に住所を有する60歳以上65歳未満の国民年金の任意加入被保険者も加入することができる。2022.9-6-2
    日本国籍を有する者で、日本国内に住所を有しない20歳以上65歳未満の国民年金の任意加入被保険者は、国民年金基金に加入することができる。2021.9-7-3
    日本国内に住所を有する60歳以上65歳未満の国民年金の任意加入被保険者は、国民年金基金に加入することができる。2021.3-8-3
    日本国内に住所を有する60歳以上65歳未満の国民年金の任意加入被保険者は、国民年金基金に加入することができる。2016.9-7-3
    国民年金基金には、国民年金の第1号被保険者のほか、日本国内に住所を有する60歳以上65歳未満の国民年金の任意加入被保険者も加入することができる。2015.1-8-1
  4. [適切]。国民年金基金の給付の型には、終身年金のA型・B型、確定年金のⅠ型・Ⅱ型・Ⅲ型・Ⅳ型・Ⅴ型の7種類があります。1口目は2種類の終身年金(A型・B型)のいずれかに加入し、2口目以降は2種類の終身年金に5種類(Ⅰ型~Ⅴ型)の確定年金を加えた計7種類の中から選択できます。
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    確定年金を5種類から選べるのは50歳0カ月以下の場合です。50歳1カ月以上だとⅠ型~Ⅲ型、60歳以上だとⅠ型のみ選択できます。
    国民年金基金への加入は口数制となっており、1口目は2種類の終身年金のなかから選択し、2口目以降は5種類の確定年金のなかから選択する。2025.5-7-3
    国民年金基金の加入は口数制で、年齢が50歳0月以下の場合、1口目は2種類の終身年金の中から選択し、2口目以降は、2種類の終身年金に5種類の確定年金を加えた計7種類の中から選択することができる。2016.1-8-2
したがって適切な記述は[4]です。