FP2級過去問題 2015年9月学科試験 問52

問52

贈与税の納付に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
  1. 受贈者は、原則として、贈与を受けた年の翌年の2月1日から3月15日までに贈与税の申告書をその者の住所地の所轄税務署長に提出し、その申告書の提出期間までに贈与税を納付しなければならない。
  2. 贈与税の納税義務者は、金銭による一括納付が原則であるが、所定の要件を満たせば、分割して納付することも認められる。
  3. 贈与者は、受贈者のその年中の贈与税額のうち、贈与財産の価額に対応する部分の金額について、贈与財産の価額に相当する金額を限度として、贈与税の連帯納付義務を負う。
  4. 受贈者の配偶者(贈与者ではない)は、受贈者のその年中の贈与税額のうち、受贈財産の価額の2分の1に対応する部分について、受贈財産の価額の2分の1に相当する金額を限度として、贈与税の連帯納付義務を負う。

正解 4

問題難易度
肢18.9%
肢212.8%
肢321.7%
肢456.6%

解説

  1. 適切。受贈者は、贈与を受けた年の翌年2月1日から3月15日までに贈与税の申告書を受贈者の住所地の所轄税務署長に提出し、その提出期間までに贈与税を納付しなければなりません。
  2. 適切。贈与税は申告期限までの一括納付を原則としますが、納付すべき贈与税額が10万円を超え、かつ、金銭で納付することが困難な理由がある場合には最長5年の分割納付(延納)ができます。
    贈与税の納付は、金銭による一括納付が原則であるが、所定の要件を満たせば物納が認められる。2020.1-53-3
    贈与税の納付方法は、金銭による一括納付が原則であるが、所定の要件を満たせば、分割して納付することも認められる。2018.1-53-3
    贈与税の納付方法は、金銭による一括納付が原則であるが、所定の要件を満たせば延納および物納が認められる。2017.9-53-3
    贈与税は、金銭による一括納付が原則であるが、所定の要件を満たせば、分割して納付することも認められる。2014.1-52-4
  3. 適切。受贈者が贈与税を納付しなかった場合、贈与者は、贈与した財産に応ずる部分について連帯納付義務を負います。
    贈与者は、受贈者のその年中の贈与税額のうち、贈与財産の価額に対応する部分の金額について、贈与財産の価額に相当する金額を限度として、贈与税の連帯納付義務を負う。2017.9-53-4
    受贈者の配偶者(贈与者ではない)は、受贈者のその年中の贈与税額のうち、受贈財産の価額の2分の1に対応する部分について、受贈財産の価額の2分の1に相当する金額を限度として、贈与税の連帯納付義務を負う。2015.9-52-4
  4. [不適切]。受贈者が贈与税を納付しなかった場合に連帯納付義務を負うのは贈与者です。受贈者の配偶者は何ら責任を負うことはありません。
    贈与者は、受贈者のその年中の贈与税額のうち、贈与財産の価額に対応する部分の金額について、贈与財産の価額に相当する金額を限度として、贈与税の連帯納付義務を負う。2017.9-53-4
    贈与者は、受贈者のその年中の贈与税額のうち、贈与財産の価額に対応する部分の金額について、贈与財産の価額に相当する金額を限度として、贈与税の連帯納付義務を負う。2015.9-52-3
したがって不適切な記述は[4]です。