FP2級過去問題 2016年9月学科試験 問25

問25

株式指標に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
  1. 同規模・同一業種の銘柄間においては、一般に、PER(株価収益率)の高い銘柄が割安と考えられる。
  2. 同規模・同一業種の銘柄間においては、一般に、PBR(株価純資産倍率)の高い銘柄が割高と考えられる。
  3. 配当性向は、株価に対する配当金の割合を示す指標である。
  4. ROEは、企業の総資本に対する当期純利益の割合を示す指標である。

正解 2

問題難易度
肢19.9%
肢254.4%
肢314.7%
肢421.0%

解説

  1. 不適切。PER(Price Earnings Ratio)は、1株当たりの純利益に対する株価の割合を示す指標で、その値が低いほど割安と判断されます。
    同規模・同一業種の銘柄間においては、PERの高い銘柄が割安と考えられる。2022.5-25-1
    同規模・同一業種の銘柄間においては、一般に、PBR(株価純資産倍率)の高い銘柄が割高と考えられる。2016.9-25-2
  2. [適切]。PBR(Price Book-value Ratio)は、1株当たりの純資産に対する株価の割合を示す指標で、その値が低いほど割安と判断されます。逆にPBRが高ければ割高と判断されます
    同規模・同一業種の銘柄間においては、PERの高い銘柄が割安と考えられる。2022.5-25-1
    同規模・同一業種の銘柄間においては、一般に、PER(株価収益率)の高い銘柄が割安と考えられる。2016.9-25-1
  3. 不適切。配当性向(はいとうせいこう)とは、ある企業がその期の純利益(税引後利益)の中から、配当金をどのくらい支払っているかの割合を表したものです。
    ●配当性向(%)=年間配当金額÷当期純利益×100
    なお、株価に対する配当金の割合を示す指標は「配当利回り」です。
    配当性向は、企業の当期純利益に対する年間配当金の割合を示す指標である。2022.5-25-3
    配当性向は、当期純利益に対する年間配当金の割合を示す投資指標であり、これが高いほど、株主への利益の還元率が高いことを示す。2018.5-25-4
    配当性向は、当期純利益に対する年間配当金の割合を示す指標である。2017.9-25-3
    配当利回りは、総資産に対する年間配当金の割合を示す指標である。2017.9-25-4
    配当性向は、株価に対する年間配当金の割合を示す投資指標である。2017.5-25-4
    配当性向は、株価に対する年間配当金の割合を示す指標である。2016.5-25-1
    配当利回りは、総資産に対する年間配当金の割合を示す指標である。2014.5-27-1
    配当性向は、株価に対する年間配当金の割合を示す指標である。2014.5-27-2
  4. 不適切。ROE(自己資本利益率)は、純資産(自己資本)に対する当期純利益の割合を示す指標で、一年間の企業活動を通じて「株主の投資額に比してどれだけ効率的に利益を獲得したか」を判断するのに用いられます。ROEは、その値が高いほど自己資本を効率的に活用して利益を上げていると判断されます。
    ●ROE(%)=当期純利益÷自己資本×100
    なお、総資本に対する当期純利益の割合を示す指標は「ROA」です。
    ROAは、企業の売上高に対する当期純利益の割合を示す指標である。2022.5-25-4
    ROEは、自己資本に対する当期純利益の割合を示す投資指標である。2017.5-25-3
したがって適切な記述は[2]です。