FP2級過去問題 2017年1月学科試験 問50

問50

不動産の投資判断の手法等に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
  1. DCF法は、連続する複数の期間に発生する純収益および復帰価格を、その発生時期に応じて現在価値に割り引き、それぞれを合計して対象不動産の収益価格を求める手法である。
  2. NPV法(正味現在価値法)による投資判断においては、対象不動産から得られる収益の現在価値の合計額が投資額の現在価値の合計額を上回っている場合、その投資は有利であると判定する。
  3. IRR法(内部収益率法)による投資判断においては、内部収益率が対象不動産に対する投資家の期待収益率を上回っている場合、その投資は有利であると判定する。
  4. 借入金併用型の不動産投資において、レバレッジ効果が働いて自己資金に対する収益率の向上が期待できるのは、総投下資本に対する収益率が借入金の金利を下回っている場合である。

正解 4

問題難易度
肢19.2%
肢210.6%
肢310.9%
肢469.3%

解説

  1. 適切。DCF法は、対象不動産の保有期間中に生み出される純収益および復帰価格を、その発生時期に応じて現在価値に割り引き、それぞれを合計して不動産の収益価格を求める手法です。
  2. 適切。NPV法(正味現在価値法)とは、「対象不動産から得られる収益の現在価値の合計額」が「投資額の現在価値の合計額」を上回っている場合は投資価値があると判断し、下回っていればその投資は不適と判断する方法です。
  3. 適切。IRR法(内部収益率法)とは、内部収益率が「対象不動産に対する投資家の期待収益率」を上回っている場合に投資価値があると判断し、下回ればその投資は不適と判断する方法です。
  4. [不適切]。借入金併用型の不動産投資における「レバレッジ効果」とは、低金利の借入金を併用することで投資額に対する収益率が向上する効果です。レバレッジ効果は、借入金の金利よりも不動産投資の収益率が上回っている場合に生じます。
したがって不適切な記述は[4]です。