FP2級過去問題 2019年5月学科試験 問50
問50
不動産の投資判断手法等に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。- DCF法は、連続する複数の期間に発生する純収益および復帰価格を、その発生時期に応じて現在価値に割り引いて、それぞれを合計して対象不動産の収益価格を求める手法である。
- IRR法(内部収益率法)による投資判断においては、対象不動産に対する投資家の期待収益率が対象不動産の内部収益率を上回っている場合、その投資は有利であると判定することができる。
- 借入金併用型投資では、投資収益率が借入金の金利を上回っている場合には、レバレッジ効果により自己資金に対する投資収益率の向上が期待できる。
- NOI利回りは、対象不動産から得られる年間純収益を総投資額で除して算出される利回りであり、不動産の収益性を測る指標である。
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正解 2
問題難易度
肢111.7%
肢255.6%
肢311.7%
肢421.0%
肢255.6%
肢311.7%
肢421.0%
分野
科目:E.不動産細目:8.不動産の証券化
解説
- 適切。DCF法は、一定の保有期間中に生み出される"純収益の現在価値の総和"と、保有期間終了後の"復帰価格(将来の転売価格)の現在価値"を合算して、投資不動産の収益価格を算出する手法です。
- [不適切]。IRR法(内部収益率法)による投資判断において、内部収益率が対象不動産に対する投資家の期待収益率を上回っている場合(内部収益率>期待収益率)、その投資は有利であると判定することができます。
本肢は「内部収益率<期待収益率」のときに有利としているため逆です。 - 適切。対象不動産の収益率が借入金の金利を上回っている(収益率>借入金の金利の)状況下では、レバレッジ効果が働き、投下した自己資金に対する収益率の向上が期待できます。レバレッジ効果とは、借入金を組み合わせることで小さな資金で大きな収益を生み出せる「テコの作用」のことをいいます。
- 適切。NOI利回り(純利回り)は、年間収入から諸経費を引いた純収益を総投資額で除して算出される利回りであり、不動産投資の収益性を評価する尺度になります。
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