FP2級過去問題 2017年1月学科試験 問51

問51

贈与税の課税財産に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
  1. 個人が法人からの贈与により取得した財産は、贈与税の課税対象となる。
  2. 扶養義務者から取得した財産のうち、生活費として通常必要と認められるものは、贈与税の課税対象とならない。
  3. 離婚による財産分与として取得した財産は、その価額が婚姻中の夫婦の協力によって得た財産の額等を考慮して社会通念上相当な範囲内である場合、原則として、贈与税の課税対象とならない。
  4. 死因贈与により取得した財産は、遺贈により取得した財産として相続税の課税対象となり、贈与税の課税対象とならない。

正解 1

問題難易度
肢173.9%
肢25.2%
肢37.3%
肢413.6%

解説

  1. [不適切]。贈与税は個人間の贈与を対象としているため、法人から個人への贈与については課税対象外となります。個人が法人から贈与を受けた場合、雇用関係があれば給与所得として、雇用関係がなければ一時所得として所得税の課税対象となります。
  2. 適切。扶養義務者から受け取る財産のうち、通常必要と認められる生活費・教育費は贈与税の課税対象にはなりません。ただし、生活費等という名目で受けたものであっても、有価証券や不動産購入に充てられた場合は課税対象となります。
  3. 適切。離婚による財産分与で得た財産は、婚姻中の夫婦の協力によって得た財産が社会通念上相当な範囲内である場合、贈与税の課税対象とはなりません。
  4. 適切。死因贈与(贈与者の死亡により効力を生じる贈与)により取得した財産は、相続と同じように死亡した人の財産を承継するのが実態なので、贈与税ではなく相続税の課税対象となります。
したがって不適切な記述は[1]です。