FP2級過去問題 2021年9月学科試験 問42

問42

不動産の売買契約に係る民法の規定に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。なお、特約については考慮しないものとする。
  1. 売主から代理権を付与された第三者が売主の所有不動産を売却する場合、その第三者が売買契約の締結時に売主の代理人である旨を買主に告げていなければ、買主がその旨を知ることができたとしても、当該契約は無効となる。
  2. 不動産が共有されている場合、各共有者は、自己が有している持分を第三者に譲渡するときには、他の共有者全員の同意を得なければならない。
  3. 売買の目的物である建物が、その売買契約の締結から当該建物の引渡しまでの間に、地震によって全壊した場合、買主は売主に対して建物代金の支払いを拒むことができる。
  4. 買主が売主に解約手付を交付した場合、相手方が売買契約の履行に着手した後でも、買主はその解約手付を放棄し、売主はその解約手付の倍額を現実に提供して、当該売買契約を解除することができる。

正解 3

問題難易度
肢18.5%
肢213.2%
肢363.1%
肢415.2%

解説

  1. 不適切。代理人が相手方に対して代理人であることを示していない場合、その意思表示は、代理人が自己のために行ったものとみなされます。ただし、相手方が、代理人が本人のためにすることを知り、または知ることができたときは有効な代理行為となります。
    したがって、買主が、代理人の意思表示は本人のためである旨を知ることができたときは有効な代理行為として、売主と買主の売買契約は有効となります。
  2. 不適切。共有持分は所有権の一つですから、自己の持分については他の所有者の同意を得なくても第三者に譲渡できます。他の共有者全員の同意が必要なのは、共有物を変更・処分する場合です。
  3. [適切]。契約締結から引渡しまでの危険は売主が負担します。当事者双方の責めに帰することができない事由によって売買目的物が滅失した場合、買主は売主に対する代金支払いを拒むことができます。
  4. 不適切。解約手付による契約解除は、相手方が契約の履行に着手するまでに行わなくてはなりません。よって、相手方が売買契約の履行に着手した後は手付解除はできません。
したがって適切な記述は[3]です。