社会保険(全70問中26問目)

No.26

公的医療保険に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
2021年1月試験 問3
  1. 定年退職により健康保険の被保険者資格を喪失した者は、所定の要件を満たせば、最長で2年間、健康保険の任意継続被保険者となることができる。
  2. 健康保険の被保険者資格を喪失する日の前日までに引き続き1年以上被保険者であった者は、資格喪失時に支給を受けている傷病手当金を、原則として支給期間満了まで継続して受給することができる。
  3. 健康保険の被保険者は、70歳に達したときにその被保険者資格を喪失し、後期高齢者医療制度の被保険者となる。
  4. 後期高齢者医療制度の被保険者が保険医療機関等の窓口で支払う一部負担金(自己負担額)の割合は、原則として、当該被保険者が現役並み所得者である場合は3割、現役並み所得者以外の者で一定以上の所得のある者である場合は2割、それ以外の者である場合は1割とされている。

正解 3

問題難易度
肢13.3%
肢28.2%
肢382.6%
肢45.9%

解説

  1. 適切。所定の要件を満たした者が退職して健康保険の被保険者の資格を失った場合は、希望により最長2年間、健康保険の任意継続被保険者となることができます。本肢のように定年退職の際にも任意継続を選択できます。
    退職により被保険者資格を喪失した者は、所定の要件を満たせば、最長で3年間、任意継続被保険者となることができる。2024.1-3-3
    退職により健康保険の被保険者資格を喪失した者は、所定の要件を満たすことにより、最長で2年間は健康保険の任意継続被保険者となることができる。2017.9-4-3
    健康保険の被保険者が自己都合による退職により被保険者資格を喪失した場合には、他の要件を満たしていたとしても、任意継続被保険者となることはできない。2015.5-3-2
  2. 適切。健康保険の被保険者の資格喪失日の前日まで引き続き1年以上被保険者であった者が、資格喪失日に傷病手当金または出産手当金の支給を受けている場合は、被保険者として支給を受けるはずだった期間、継続してその給付を受けることができます。
  3. [不適切]。70歳ではありません。後期高齢者医療制度の被保険者は、75歳以上の人(または65歳以上で所定の障害状態にある人)です。
    健康保険や国民健康保険の被保険者が70歳に達すると、原則として、その被保険者資格を喪失し、後期高齢者医療制度の被保険者となる。2024.9-3-3
    健康保険や国民健康保険の被保険者は、原則として、70歳に達したときに、その被保険者資格を喪失して後期高齢者医療制度の被保険者となる。2023.1-3-4
    国民健康保険の被保険者が75歳に達すると、その被保険者資格を喪失し、後期高齢者医療制度の被保険者となる。2022.1-3-2
    健康保険や国民健康保険の被保険者が75歳になると、原則として、その被保険者資格を喪失して後期高齢者医療制度の被保険者となる。2021.5-4-4
    健康保険や国民健康保険の被保険者が75歳に達したときは、その被保険者資格を喪失し、後期高齢者医療制度の被保険者となる。2017.9-4-4
  4. 適切。後期高齢者医療制度における医療費の自己負担割合は、原則として1割ですが、一定以上の所得のある被保険者が世帯にいる場合には2割または3割の負担となります。
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    後期高齢者医療制度の被保険者が保険医療機関等の窓口で支払う一部負担金(自己負担額)の割合は、当該被保険者の所得金額の多寡にかかわらず、1割とされている。2024.9-3-4
    本制度の被保険者が保険医療機関等の窓口で支払う一部負担金(自己負担額)の割合は、原則として、当該被保険者が現役並み所得者である場合は3割、現役並み所得者以外の者で一定以上の所得のある者である場合は2割、それ以外の者である場合は1割とされている。2018.9-2-4
したがって不適切な記述は[3]です。