企業年金・個人年金等(全42問中27問目)

No.27

確定拠出年金の掛金および老齢給付金等に係る所得税の取扱いに関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
2016年9月試験 問6
  1. 企業型年金加入者掛金(マッチング拠出による加入者が拠出する掛金)は、その全額が小規模企業共済等掛金控除の対象となる。
  2. 個人別管理資産の運用期間中に発生する利息や収益分配金等の運用収益は、年金の給付時まで課税が繰延べされる。
  3. 老齢給付金を年金として受給する場合、その年金は、雑所得として公的年金等控除の対象となる。
  4. 老齢給付金を一時金として受給する場合、その一時金は、一時所得として総合課税の対象となる。

正解 4

問題難易度
肢111.3%
肢226.5%
肢312.6%
肢449.6%

解説

  1. 適切。企業型確定拠出年金のマッチング拠出で加入者が支払った掛金は、その全額が小規模企業共済等掛金控除の対象となります。
    企業型年金の加入者掛金(マッチング拠出により加入者が拠出する掛金)は、加入者に係る事業主掛金と同額以下、かつ、事業主掛金との合算で拠出限度額までである。2024.9-7-2
    企業型年金加入者掛金(マッチング拠出により加入者が拠出する掛金)の上限額は、事業主掛金の額の多寡にかかわらず、拠出限度額から当該加入者に係る事業主掛金の額を差し引いた額となる。2024.5-8-1
    企業型年金加入者掛金(マッチング拠出により加入者が拠出する掛金)は、所得税の小規模企業共済等掛金控除の対象となる。2024.5-8-2
    企業型年金における加入者掛金(マッチング拠出により加入者が拠出する掛金)の上限額は、事業主掛金の額にかかわらず、拠出限度額から当該加入者に係る事業主掛金の額を差し引いた額となる。2023.1-8-2
    企業型年金における加入者掛金(マッチング拠出による加入者が拠出する掛金)の額は、事業主掛金の額にかかわらず、拠出限度額から当該加入者に係る事業主掛金を差し引いた額である。2017.5-7-2
    企業型年金加入者掛金(マッチング拠出による加入者が拠出する掛金)は、その2分の1相当額が所得税における小規模企業共済等掛金控除の対象となる。2017.1-8-3
    企業型年金加入者掛金(マッチング拠出による加入者が拠出する掛金)の額は、当該加入者に係る事業主掛金と同額以下、かつ、事業主掛金と合算して拠出限度額までである。2016.5-8-2
    企業型年金加入者掛金(マッチング拠出による加入者が拠出する掛金)は、その全額が小規模企業共済等掛金控除の対象となる。2016.5-8-4
    企業型年金のいわゆるマッチング拠出において、従業員自らが拠出することができる掛金の額は、当該従業員に係る事業主掛金と同額以下、かつ、事業主掛金と合算で拠出限度額までである。2014.9-7-3
  2. 適切。確定拠出年金の個人別管理資産の運用期間中に発生する利息や収益分配金等の運用収益は、年金の給付時まで課税が繰り延べられます。
    個人別管理資産の運用時に発生する利息、収益分配金、売却益の運用収益は、発生した年に所得税が源泉徴収される。2014.5-7-3
  3. 適切。老齢給付金を年金として受給する場合、その年金は公的年金等に係る雑所得として公的年金等控除の対象となります。
  4. [不適切]。老齢給付金を一時金として受給する場合、その一時金は退職所得として扱われるので一般的な退職一時金と同様に分離課税となります。
    個人型年金の老齢給付金を一時金として受け取った場合、退職所得として課税の対象となる。2021.1-8-4
したがって不適切な記述は[4]です。