社会保険(全70問中68問目)
No.68
労働者災害補償保険(以下「労災保険」という)に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。2013年5月試験 問4
- 事業主は、常時使用する労働者数にかかわらず、労災保険に特別加入することができる。
- 労災保険の保険料は事業主が全額を負担し、保険料率は業種にかかわらず一定率である。
- 労働者が労災病院で療養補償給付として療養の給付を受けた場合、当該療養の給付に係る労働者の一部負担金はない。
- 遺族補償年金の支給額は、遺族補償年金の受給権者と生計を同じくする受給資格者の人数にかかわらず一律である。
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正解 3
問題難易度
肢111.4%
肢25.8%
肢377.8%
肢45.0%
肢25.8%
肢377.8%
肢45.0%
分野
科目:A.ライフプランニングと資金計画細目:4.社会保険
解説
- 不適切。労災保険は、労働者の業務または通勤による災害に対して保険給付を行う制度ですので、使用者である法人の役員、個人事業主などは原則として加入できません。しかし、その業務の実情、災害の発生状況などからみて、特に労働者に準じて保護することが適当であると認められる一定の人には特別に任意加入を認めています。これが「特別加入制度」です。
特別加入制度では、中小事業主等、一人親方等の自営業者、特定作業従事者、海外派遣者などを範囲としていますが、中小事業主に関しては以下の規模要件が定められています。よって「労働者数にかかわらず」とする本肢は誤りです。労災保険の適用事業所の事業主は、その営む事業において使用する労働者数の多寡にかかわらず、労災保険の特別加入の対象となる。(2021.9-3-3)労災保険の適用事業所の事業主は、その営む事業の規模にかかわらず、労災保険の特別加入者の対象となる。(2016.9-2-2) - 不適切。労災保険率は、労働災害リスクを考慮し、事業の種類(54業種)ごとに定められています。危険度の高い業種ほど保険料の負担が大きく設定されています。
- [適切]。療養補償給付は、労働者が業務上の理由による負傷または疾病で療養を必要とするときに支給されるものです。療養補償給付の内容は療養の現物支給なので、労災指定病院において無料で治療を受けることができます。労働者の一部負担金(自己負担)はありません。労災指定病院以外で治療を受けた場合は、一旦は費用の全額支払いをしますが、その後相当額の現金支給を受けることができます。労災指定病院で療養補償給付として受ける療養の給付については、労働者の一部負担金はない。(2023.1-4-1)労働者が業務上の負傷または疾病により、労災指定病院で療養補償給付として受ける療養の給付については、労働者の一部負担金はない。(2022.5-3-3)労災指定病院で療養補償給付として受ける療養の給付については、労働者の一部負担金はない。(2017.1-4-2)労働者が業務上の負傷または疾病により、労災指定病院で療養補償給付として受ける療養の給付については、労働者の一部負担金はない。(2016.1-3-2)労働者が業務上の負傷または疾病により、労災指定病院で療養補償給付として受ける療養の給付については、労働者の一部負担金はない。(2014.9-5-2)労働者の業務上の負傷または疾病により、労災指定病院で療養補償給付として受ける療養の給付については、労働者の一部負担金はない。(2014.1-4-4)
- 不適切。労働者が業務上の災害により死亡した場合には、遺族補償給付として遺族補償年金が支給されます。遺族補償年金の額は、受給権者と生計を同じくする受給資格者の人数に応じて給付基礎日額の153日分~245日分となっています。遺族補償年金の支給額は、遺族補償年金の受給権者と生計を同じくする受給資格者の人数にかかわらず、一律である。(2014.1-4-2)
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