所得税の仕組み(全30問中4問目)

No.4

所得税の基本的な仕組みに関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
2023年1月試験 問31
  1. 非永住者以外の居住者は、国内源泉所得に加え、国外源泉所得のうち国内において支払われたものおよび国外から送金されたものに限り、所得税の納税義務がある。
  2. 所得税における青色申告制度では、納税者に記帳義務および帳簿書類保存義務が課されている。
  3. 各種所得の金額の計算上、収入金額には、原則として、その年において収入すべきことが確定した金額のうち、未収入の金額を控除した額を計上する。
  4. 所得税は、納税者が申告をした後に、税務署長が所得や納付すべき税額を決定する賦課課税方式を採用している。

正解 2

問題難易度
肢111.1%
肢265.0%
肢313.4%
肢410.5%

解説

  1. 不適切。所得税法では個人の納税義務者を、①居住者(永住者)、②居住者(非永住者)、③非居住者に区分しています。非永住者以外の居住者は、国内源泉所得・国外源泉所得を問わず全ての所得に対して納税義務があります。
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    非永住者以外の居住者で、日本国籍を有しない者は、国内源泉所得、国外源泉所得のうち国内において支払われたものまたは国外から送金されたものに限り、所得税の納税義務がある。2021.9-32-3
    日本国籍を有する非居住者は、国内源泉所得および国外源泉所得について所得税の納税義務がある。2021.9-32-4
  2. [適切]。青色申告は、一定水準の記帳をし、その記帳に基づいて正しい申告をする人が税制上の優遇を受けることができる制度です。青色申告者は帳簿や取引の証拠となる書類を、決算日から原則7年間(一定の書類は5年間)保存する義務があります。
    所得税における青色申告制度では、納税者に記帳義務および帳簿書類保存の義務が課されている。2018.5-31-4
  3. 不適切。年内に未収である金額も収入金額として計上します。所得税の各種所得における収入金額は、収入すべき権利の確定した金額であり、実際に金銭等を受領したかどうか、また代金を請求したかどうかは関係ありません。
    各種所得の金額の計算上、収入金額には、原則として、その年において収入すべき金額である未収の収入も計上しなければならない。2021.1-31-3
  4. 不適切。賦課課税方式ではありません。所得税は、納税者自らが1年間の所得金額とそれに応じた税額を計算し、申告を行うことで税額が確定する申告納税方式です。会社員の給与等に係る所得税は、年末調整を経て会社がまとめて申告していることになります。賦課課税方式とは、国や地方公共団体が税額を計算して納税者に通知する方式で、住民税、自動車税、不動産取得税、固定資産税などが該当します。
    所得税では、納税者が申告した所得金額に基づき、納付すべき税額を税務署長が決定する賦課課税方式が採用されている。2024.1-31-1
    所得税は、納税者が申告をした後に、税務署長が所得や納付すべき税額を決定する賦課課税方式を採用している。2021.1-31-4
    所得税は、納税者が申告をした後に、税務署長が所得や納付すべき税額を決定する賦課課税方式を採用している。2020.1-31-1
    所得税は、納税者が申告をした後に、税務署長が所得や納付すべき税額を決定する賦課課税方式を採用している。2018.5-31-3
    所得税は、納税者の申告により、税務署長が所得や納付すべき税額を決定する賦課課税方式を採用している。2017.9-31-3
    所得税は、納税者の申告に基づき、課税庁が所得や納付すべき税額を決定する賦課課税方式を採用している。2017.1-31-3
    所得税は、納税者の申告により、税務署(長)が所得や納付すべき税額を決定する賦課課税方式を採用している。2013.1-31-4
したがって適切な記述は[2]です。