FP2級過去問題 2013年5月学科試験 問27

問27

居住者である個人が国内金融機関で行う外貨建て金融商品の取引に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
  1. 国外の証券取引所に上場する株式を取引する方法には、国内店頭取引と海外委託取引(外国取引)がある。
  2. 豪ドル建て債券を保有していた場合、豪ドルと円の為替レートが円高方向に変動することは、当該債券投資に係る円換算の投資利回りが上昇する要因となる。
  3. 金利水準が日本よりも高い国の通貨建て外貨預金に為替リスク回避目的の為替先物予約が付されている場合、円換算の実質的な金利は、その外貨預金の表面上の金利よりも低くなる。
  4. 外貨建てMMFのみの取引を行う場合であっても、外国証券取引口座の設定は必要である。

正解 2

問題難易度
肢14.5%
肢267.3%
肢315.5%
肢412.7%

解説

  1. 適切。外国株式を取引する場合、2つの方法があります。
    国内店頭取引
    投資家と証券会社が相対で外国株式を取引する方法
    海外委託取引
    証券会社が投資家の注文により外国株式を海外市場で取引する方法
  2. [不適切]。豪ドル建て債券を保有していて、豪ドルと円の為替レートが円高方向に変動すると、為替差損が発生するので円換算の利回りは低くなります。
    1豪ドル80円
    100豪ドル → 8,000円
    1豪ドル70円(円高になると)
    100豪ドル → 7,000円
  3. 適切。外国為替先物予約付外貨預金は、預入時に引出時の為替予約を付することで、将来の為替変動リスクを回避し、円換算での利回りを確定することができるものです。為替ヘッジを行うと、両国の金利差の分だけヘッジコストが生じるため、円換算での実質的な金利は、その外貨預金の表面上の金利よりも低くなります。
  4. 適切。外貨建てMMFは、外国公社債投資信託の一種ですので、取引するには外国証券取引口座を開設する必要があります。
したがって不適切な記述は[2]です。