FP2級過去問題 2020年9月学科試験 問12

問12

個人年金保険の一般的な商品性に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
  1. 確定年金では、年金受取開始日前に被保険者(=年金受取人)が死亡した場合、死亡給付金受取人が契約時に定められた年金受取総額と同額の死亡給付金を受け取ることができる。
  2. 定額個人年金保険では、他の契約条件が同一の場合、保険料の払込満了から年金受取開始までの据置期間が長い方が、受け取る年金額は多くなる。
  3. 確定年金では、年金受取期間中に被保険者(=年金受取人)が死亡した場合、相続人等が既払込保険料相当額の死亡給付金を受け取ることができる。
  4. 終身年金では、他の契約条件が同一の場合、保険料は被保険者が男性の方が女性よりも高くなる。

正解 2

問題難易度
肢112.6%
肢255.6%
肢317.6%
肢414.2%

解説

  1. 不適切。個人年金保険で年金受取開始前に被保険者(=年金受取人)が死亡した場合、既払済保険料を基準とした契約時に定められた金額が死亡給付金受取人に支払われます。年金受取総額を受け取れるわけではありません。
    この死亡給付金については既払済保険料を基準に下記の3タイプに分かれ、死亡給付金が多いほど支払保険料も高くなります。
    1. 既払済保険料よりも多い額が支払われる
    2. 既払済保険料と同額程度が支払われる
    3. 既払済保険料よりも少ない額が支払われる
  2. [適切]。定額個人年金保険で他の契約条件が同じ場合、据置期間が長いほど受け取る年金額が多くなります。据置期間とは、保険料の支払いを終えてから年金受取開始までの期間のことで、据置期間中は保険会社により運用された分が年金額に還元されるからです。
  3. 不適切。確定年金は年金受取人の生死にかかわらず、一定の期間、年金を受け取れる年金保険です。確定年金の受取期間中に被保険者(=年金受取人)が死亡した場合は、遺族が残りの期間に対応する年金または一時金を受け取ることになります。死亡給付金が支払われるわけではありません。
  4. 不適切。平均余命は女性の方が長く、保険会社からすれば見込まれる年金支払総額が増えるので、男女でその他契約内容が同一の場合、終身年金の保険料は女性の方が高くなります。
したがって適切な記述は[2]です。