FP2級過去問題 2022年5月学科試験 問11

問11

死亡保障を目的とする生命保険の一般的な商品性に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。なお、特約については考慮しないものとする。
  1. 定期保険では、保険期間中に所定の支払事由が発生すると、死亡保険金や高度障害保険金が支払われるが、保険期間満了時に満期保険金は支払われない。
  2. 終身保険では、保険料払込期間が有期払いの場合と終身払いの場合を比較すると、他の契約条件が同一であれば、年払いの1回当たりの払込保険料は終身払いの方が高い。
  3. 特定(三大)疾病保障定期保険では、がん、急性心筋梗塞、脳卒中以外で被保険者が死亡した場合も死亡保険金が支払われる。
  4. 変額保険(終身型)では、契約時に定めた保険金額(基本保険金額)が保証されており、運用実績にかかわらず、死亡保険金の額は基本保険金額を下回らない。

正解 2

問題難易度
肢17.5%
肢253.9%
肢310.3%
肢428.3%

解説

  1. 適切。定期保険は死亡保険金・高度障害保険金が支払われるのみで、満期保険金はありません。
    定期保険は、保険期間中は所定の支払事由に該当すると、死亡保険金・高度障害保険金が支払われるが、保険期間満了時に満期保険金は支払われない。2017.9-12-3
  2. [不適切]。終身保険の保険料払込み方法には、保険料の払込みが一定期間または一定年齢で満了する「有期払い」と、生存している限り保険料を支払い続ける「終身払い」があります。有期払いは決められた期間で一生涯分の保険料を支払うので、払込み一回当たりの保険料は高くなります。
    終身保険の保険料について、保険料払込期間が有期払いの場合と終身払いの場合を比較すると、他の条件が同一であれば、有期払いの方が払込み1回当たりの保険料の金額が高い。2015.1-11-2
    終身保険の保険料について、保険料払込期間が有期払いの場合と終身払いの場合を比較すると、他の条件が同一であれば、有期払いの方が払込み1回当たりの保険料の金額が高い。2014.9-13-1
    終身保険の保険料について、保険料払込み期間が終身払いと有期払いを比較すると、他の条件が同一であれば、終身払いの方が、払込み1回当たりの保険料の金額が高い。2013.1-12-2
  3. 適切。特定(三大)疾病保障定期保険は、被保険者が、がん・急性心筋梗塞・脳卒中に罹患し所定の状態になったときに保険金が支払われます。また、定期保険の一種ですから、死亡・高度障害になった場合、理由を問わず死亡保険金・高度障害保険金が支払われます。
    特定(三大)疾病保障定期保険では、がん、急性心筋梗塞、脳卒中以外で被保険者が死亡した場合でも死亡保険金が支払われる。2023.5-12-2
    特定疾病保障定期保険は、被保険者ががん、急性心筋梗塞、脳卒中以外で死亡した場合には、死亡保険金は支払われない。2019.5-12-2
  4. 適切。変額保険は、支払保険料を株式や債券などを中心に運用して、運用実績によって保険金や解約返戻金が変動する保険です。終身型と有期型の2つのタイプがありますが、いずれも死亡保険金は基本保険金額の最低保証があります。
    変額保険(終身型)では、契約時に定めた保険金額(基本保険金額)は保証されておらず、運用実績によっては、死亡保険金額が基本保険金額を下回る。2024.9-13-2
    変額保険(終身型)では、資産の運用実績に応じて死亡保険金額が変動するが、契約時に定めた保険金額(基本保険金額)は保証される。2024.1-12-2
    変額保険(終身型)では、契約時に定めた保険金額(基本保険金額)は保証されておらず、運用実績によっては、死亡保険金額が基本保険金額を下回る。2023.5-12-1
    変額保険(終身型)の死亡保険金は、運用実績に応じて増減するが、契約時に定めた保険金額(基本保険金額)は保証される。2022.9-12-1
    変額保険(終身型)の死亡保険金は、運用実績に応じて保険金額が変動するが、契約時に定めた保険金額(基本保険金額)は保証される。2021.9-12-1
    変額保険(終身型)では、契約時に定めた保険金額(基本保険金額)が保証されておらず、運用実績によっては、死亡保険金の額が基本保険金額を下回ることがある。2021.5-12-1
    変額保険(終身型)の死亡保険金については、運用実績に応じて保険金額が変動するが、契約時に定めた保険金額(基本保険金額)は保証される。2021.1-12-4
    変額保険(終身型)は、一般に、契約時に定めた保険金額(基本保険金額)が保証されている。2019.5-12-4
したがって不適切な記述は[2]です。