FP2級過去問題 2022年5月学科試験 問12

問12

個人年金保険の一般的な商品性に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
  1. 終身年金では、他の契約条件が同一の場合、保険料は被保険者が女性であるよりも男性である方が高くなる。
  2. 確定年金では、年金受取期間中に被保険者が死亡した場合、死亡保険金受取人が既払込保険料相当額の死亡保険金を受け取ることができる。
  3. 外貨建て個人年金保険は、契約時に円換算支払特約を付加することで、為替変動があっても、円貨で受け取る年金受取総額が既払込保険料総額を下回ることはない。
  4. 変額個人年金保険は、特別勘定による運用実績によって、将来受け取る年金額や解約返戻金額が変動する。

正解 4

問題難易度
肢19.4%
肢214.2%
肢35.7%
肢470.7%

解説

  1. 不適切。男女で契約内容が同一の終身年金の場合、保険料は女性の方が高くなります。平均余命は女性の方が長く、保険会社からすれば年金の支払総額が増える確率が高いからです。
  2. 不適切。確定年金では、年金受取期間中に被保険者が死亡した場合、後継年金受取人や相続人が残りの期間分の年金または一時金を受け取ることになります。既払込保険料に応じた死亡給付金が支払われるのは、年金受取開始に被保険者が死亡した場合です。
  3. 不適切。円換算支払特約は、外貨建て保険の保険金を円貨で受け取るための特約です。円換算支払特約を付加する主な目的は、保険金を受け取るための外貨預金口座を不要とすることであって、為替リスクを回避することではありません。
    外貨建て個人年金保険の年金受取額は外貨で確定しているので、円換算の受取額は為替変動の影響を受けます。受取時の為替レートが契約時より円高になっていると、為替差損により年金受取総額が既払込保険料相当額を下回ってしまうこともあります。
  4. [適切]。変額個人年金保険は、特別勘定に入れた保険料を株式や債券で運用し、その運用成果によって将来受け取ることのできる年金額や解約返戻金の額が変動する保険商品です。
したがって適切な記述は[4]です。