FP2級過去問題 2023年5月学科試験 問42

問42

宅地建物取引業法に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。なお、買主は宅地建物取引業者ではないものとする。
  1. 宅地建物取引業者が建物の貸借の媒介を行う場合、貸主と借主の双方から受け取ることができる報酬の合計額は、当該建物の借賃(消費税等相当額を除く)の2ヵ月分に相当する額に消費税等相当額を加算した額が上限となる。
  2. 宅地建物取引業者は、自ら売主となる宅地の売買契約の締結に際して、代金の額の10分の2を超える額の手付を受領することができない。
  3. 宅地建物取引業者が、自ら売主となる宅地の売買契約の締結に際して手付を受領したときは、その手付がいかなる性質のものであっても、買主が契約の履行に着手する前であれば、当該宅地建物取引業者はその倍額を現実に提供して、契約の解除をすることができる。
  4. 専任媒介契約の有効期間は、3ヵ月を超えることができず、これより長い期間を定めたときは、その期間は3ヵ月とされる。

正解 1

問題難易度
肢154.3%
肢215.0%
肢319.2%
肢411.5%

解説

  1. [不適切]。2ヵ月分ではありません。宅地建物の貸借の媒介をした宅地建物取引業者が、貸主・借主の双方から受け取れる報酬の限度額は、原則として、貸主・借主を合わせて「賃料の1ヵ月分+消費税」になります。
    宅地建物取引業者が建物の貸借の媒介を行う場合、貸主と借主の双方から受け取ることができる報酬の合計額は、当該建物の借賃(消費税等相当額を除く)の2ヵ月分に相当する額に消費税等相当額を加算した額が上限となる。2021.5-42-4
    宅地建物取引業者が建物の貸借の媒介を行う場合、貸主と借主の双方から受け取ることができる報酬の合計額は、当該建物の借賃(消費税等相当額を除く)の2ヵ月分に相当する額に消費税等相当額を加算した額が上限となる。2019.5-42-4
    宅地建物取引業者が、宅地建物の貸借の媒介を行うときは、貸主・借主の双方から受け取ることのできる報酬の合計額の上限は、賃料の2ヵ月分に相当する額である。2018.1-42-4
    宅地建物取引業者が建物の貸借の媒介を行う場合、貸主・借主双方から受け取ることができる報酬の合計額は、当該建物の借賃の2ヵ月分が上限となる。2017.9-42-4
    宅地建物取引業者が、宅地建物の貸借の媒介を行う場合、貸主・借主双方から受け取ることのできる報酬の合計額は、借賃の3ヵ月分が限度とされる。2017.5-42-4
    宅地建物取引業者が、宅地または建物の貸借の媒介を行う場合、貸主・借主双方から受け取ることのできる報酬の合計額は、借賃の2ヵ月分が限度とされる。2017.1-43-3
  2. 適切。宅地建物取引業者が自ら売主として宅地建物の売買契約をする場合、売主である業者は売買代金の2割を超える手付を受領することはできません。なお、2割を超える約定があった場合、その超える部分は無効となります。
    宅地建物取引業者は、自ら売主となる宅地の売買契約の締結に際して、代金の額の5%を超える額の手付を受領することができない。2024.9-42-3
    宅地建物取引業者は、自ら売主となる宅地の売買契約の締結に際して、代金の額の10分の2を超える額の手付を受領することができない。2024.1-42-4
    宅地建物取引業者は、自ら売主となる宅地の売買契約の締結に際して、代金の額の10分の1を超える額の手付を受領することができない。2021.5-42-3
    宅地建物取引業者は、自ら売主となる宅地の売買契約の締結に際して、代金の額の10分の1を超える額の手付を受領することができない。2019.5-42-3
    宅地建物取引業者は、自ら売主となる宅地の売買契約の締結に際して、代金の額の10分の2を超える額の手付を受領することができない。2018.9-42-4
    宅地建物取引業者が自ら売主となり宅地建物の売買契約を締結したときは、売買代金の2割を超える額の手付を受領することができない。2018.1-42-1
    宅地建物取引業は、自ら売主となる宅地の売買契約の締結に際して、買主が宅地建物取引業者でないときは、代金の額の10分の2を超える額の手付を受領することができない。2017.9-42-3
    宅地建物取引業者は、自ら売主となる宅地建物の売買契約の締結に際して、代金の額の10分の2を超える額の手付を受領することができない。2017.5-42-3
    宅地建物取引業者が自ら売主となり、宅地建物取引業者でない買主と宅地の売買契約を締結する場合、売買代金の2割を超える手付を受領してはならない。2016.9-42-3
    宅地建物取引業者は、自ら売主となる宅地または建物の売買契約の締結に際して、売買代金の額の2割を超える手付金を受領することはできない。2016.5-43-4
    宅地建物取引業者は、自ら売主となる売買契約の締結に際して、買主が宅地建物取引業者でないとき、購入代金の額の2割を超える手付けを受領してはならないとされている。2015.10-44-3
  3. 適切。宅地建物取引業者が自ら売主となる宅地建物の売買契約において、手付の交付があったときは、どのような名目で受領したとしても解約手付の性質を有します。よって、買主が契約の履行に着手するまでは、売主の業者は手付の倍額を買主に対して現実に提供することで契約解除することができます。
    ※手付には、解約手付、証約手付、違約手付の3種類があります。
    宅地建物取引業者が、自ら売主となる宅地の売買契約の締結に際して手付を受領したときは、その手付がいかなる性質のものであっても、買主が契約の履行に着手する前であれば、当該宅地建物取引業者はその倍額を現実に提供して、契約の解除をすることができる。2024.9-42-1
    宅地建物取引業者が、自ら売主となる宅地の売買契約の締結に際して手付を受領したときは、その手付がいかなる性質のものであっても、買主が契約の履行に着手する前であれば、当該宅地建物取引業者はその手付を返還することで、契約の解除をすることができる。2024.1-42-2
  4. 適切。専任媒介契約の有効期間は3ヵ月が上限です。これより長い期間を定めても、3ヵ月を超える部分は無効となるため、その結果、期間3カ月の契約となります。
    専任媒介契約の有効期間は、3ヵ月を超えることができず、これより長い期間を定めたときは、当該媒介契約は無効となる。2024.9-42-4
    専任媒介契約の有効期間は、3ヵ月を超えることができず、これより長い期間を定めたときは、その契約は無効とされる。2021.5-42-2
    専任媒介契約の有効期間は、3ヵ月を超えることができず、これより長い期間を定めたときは、その契約は無効とされる。2019.5-42-2
    専属専任媒介契約の有効期間は、3ヵ月を超えることができず、これより長い期間を定めたときは、その期間は3ヵ月とされる。2018.9-42-1
    専任媒介契約の有効期間は、3ヵ月を超えることができず、これより長い期間を定めたときは、その契約は無効とされる。2018.1-42-2
    専任媒介契約の有効期間は、3ヵ月を超えることができず、これより長い期間を定めたときは、その期間は3ヵ月とされる。2017.1-43-1
したがって不適切な記述は[1]です。