生命保険(全154問中90問目)

No.90

個人年金保険の税金に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。なお、契約者(=保険料負担者)、被保険者および年金受取人は同一人の個人であるものとする。
2017年9月試験 問14
  1. 保険料払込期間が10年以上あることなどの条件を満たし「個人年金保険料税制適格特約」を付加した生命保険契約の保険料は、個人年金保険料控除の対象となる。
  2. 個人年金保険において、毎年受け取る年金は一時所得として所得税の課税対象となる。
  3. 個人年金保険の被保険者が年金受取開始前に死亡して、死亡給付金が法定相続人である遺族に支払われた場合、死亡給付金は相続税の課税対象となり、死亡保険金の非課税金額の規定が適用される。
  4. 保証期間付終身年金保険において、保証期間中に被保険者が死亡したために、残りの保証期間について遺族が受け取る年金の受給権は、相続税の課税対象となる。

正解 2

問題難易度
肢18.5%
肢264.0%
肢316.3%
肢411.2%

解説

  1. 適切。個人年金保険料税制適格特約が付加された生命保険の保険料は、個人年金保険料控除の対象となります。
  2. [不適切]。一時所得ではありません。個人年金保険から受け取る年金は、営利性がなく継続的に受け取るものなので雑所得に区分されます。
  3. 適切。個人年金の被保険者が年金受取開始前に死亡して、死亡給付金が法定相続人である遺族に支払われた場合、みなし相続財産として相続税の課税対象となり、「500万円×法定相続人の数」を限度として非課税になります。
    契約者と被保険者が同一人である個人年金保険において、年金支払開始前に被保険者が死亡して契約者の法定相続人である遺族が受け取った死亡給付金は、相続税の課税対象となり、死亡保険金の非課税金額の規定が適用される。2021.3-15-4
  4. 適切。保証期間付終身年金は、保証期間中は被保険者の生死にかかわらず、保証期間後は被保険者が生存している限り年金が受け取れるものです。契約者・被保険者・年金受取人が同じである場合、保証期間中に被保険者が死亡すると、遺族が受給権を相続し、保証期間満了まで年金を受け取ることになります。そのため、残りの保証期間分の年金受給権は相続税の課税対象となります。
    保証期間付終身年金において、保証期間中に被保険者(=年金受取人)が死亡した場合、被保険者の相続人が残りの保証期間に対応した年金を受け取ることができる。2022.1-13-3
    保証期間付終身年金では、保証期間中に被保険者(=年金受取人)が死亡した場合には、年金継続受取人が保証期間満了まで年金を受け取ることができる。2018.1-13-1
    保証期間付終身年金では、保証期間中に被保険者(=年金受取人)が死亡した場合、被保険者の相続人が残りの保証期間に対応する年金または一時金を受け取ることができる。2017.5-13-2
    保証期間付終身年金では、保証期間中に被保険者(=年金受取人)が死亡した場合には、被保険者の相続人が継続して保証期間満了まで年金を受け取ることができる。2017.1-12-1
    保証期間のない有期年金では、年金支払開始後10年、15年など契約時に定めた期間中に被保険者(=年金受取人)が死亡した場合には、被保険者の相続人が残りの年金支払期間分の年金現価を一時金で受け取ることができる。2017.1-12-2
    保証期間付終身年金は、保証期間中については被保険者の生死に関係なく年金を受け取ることができ、その後も被保険者が生存していれば年金を受け取ることができる。2015.10-13-1
    保証期間付終身年金は、保証期間中に被保険者(=年金受取人)が死亡した場合、残りの保証期間に対応する年金または一時金が相続人に支払われる。2015.9-12-3
    保証期間付終身年金は、年金受取開始後の保証期間中については被保険者の生死に関係なく年金を受け取ることができ、その後も被保険者が生存していれば年金を受け取ることができる。2014.1-13-2
したがって不適切な記述は[2]です。