不動産の取引 (全56問中16問目)

No.16

民法における不動産の売買契約に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
出典:2017年5月試験 問43
  1. 買主が売主に解約手付を交付した場合、買主が売買代金の一部を支払った後でも、売主は、受領した代金を返還し、かつ、手付金の倍額を償還することにより、契約を解除することができる。
  2. 買主に債務の履行遅滞が生じた場合、売主は、履行の催告をすることなく直ちに契約を解除することができる。
  3. 売買の目的物に隠れた瑕疵があり、買主が売主の瑕疵担保責任に基づく損害賠償の請求をする場合、買主は、その瑕疵がある事実を知った時から1年以内にしなければならない。
  4. 売主は、売買の目的物に隠れた瑕疵があることを知らなかった場合、その瑕疵について瑕疵担保責任を負う必要はない。

正解 3

解説

  1. 不適切。相手方が契約の履行に着手するまでの間は、買主は手付金の放棄、売主は手付金の倍返しによって、理由を問わず一方的に契約を解除することができます。契約履行の着手とは、売主の建築工事の着手、買主の購入代金の一部支払いなどが該当します。設問の買主が売買代金の一部を支払った後の場合は履行に着手した後となりますので、売主は、受領した代金を返還し、かつ、手付金の倍額を償還しても契約を解除することはできません。
  2. 不適切。買主に債務の履行遅滞が生じた場合、売主は相当の期間を定めて履行の催告をして、その期間内に履行されない場合は契約を解除することができます。ただし、履行不能の場合には催告を要さず直ちに契約を解除することができます。
  3. [適切]。瑕疵担保責任とは、売買の目的物に隠れた瑕疵があったとき売主が買主に対して負う責任のことで、故意・過失の有無に関わらず責任を負います。買主が売主に対して損害賠償の請求をする場合、瑕疵がある事実を知った時から1年以内に請求しなければなりません。なお、買主が事前に認識していた欠陥は対象外となります。
  4. 不適切。売主が、売買の目的物に隠れた瑕疵があることを知らなかったとしても、故意・過失の有無に関わらず責任を負わなければなりません。
したがって適切な記述は[3]です。