相続と法律(全76問中32問目)
No.32
民法上の相続人に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。2020年1月試験 問54
- 被相続人に子がいる場合、その子は第1順位の相続人となる。
- 被相続人の子が相続開始以前に廃除により相続権を失っているときは、その相続権を失った者に子がいても、その子(被相続人の孫)は代襲相続人とならない。
- 特別養子縁組が成立した場合、原則として、養子と実方の父母との親族関係は終了し、その養子は実方の父母の相続人とならない。
- 相続開始時における胎児は、すでに生まれたものとみなされるが、その後、死産となった場合には、相続人とならない。
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正解 2
問題難易度
肢119.5%
肢259.0%
肢310.2%
肢411.3%
肢259.0%
肢310.2%
肢411.3%
分野
科目:F.相続・事業承継細目:3.相続と法律
解説
- 適切。相続人の配偶者は常に法定相続人となり、子→直系尊属→兄弟姉妹の順で配偶者とともに法定相続人となります。被相続人の配偶者は、常に相続人となり、被相続人に子がいる場合、子が第1順位の相続人となる。(2022.1-55-2)被相続人に子がいる場合、その子は第1順位の相続人となる。(2017.5-54-3)
- [不適切]。代襲相続は、相続人となるべきだった人が「死亡・欠格・廃除」により相続できないときに発生します(相続放棄は代襲相続なし)。廃除の場合にも代襲相続が生じるので、本肢は不適切です。
※「廃除」とは、被相続人に対しての虐待や重大な侮辱があった場合に、被相続人が家庭裁判所に請求したことにより、その推定相続人の相続権が失われている状態です。被相続人の子が相続の放棄をした場合、その相続の放棄をした者の子(被相続人の孫)は、代襲相続人とならない。(2024.5-55-4)被相続人の子が廃除により相続権を失った場合、その者に被相続人の直系卑属である子がいるときは、その子(被相続人の孫)は代襲相続人となる。(2024.1-54-3)被相続人の子が相続開始以前に廃除により相続権を失った場合、その者に子がいるときは、その子(被相続人の孫)は代襲相続人となる。(2022.1-55-3)相続人となるべき被相続人の子が相続の放棄をした場合、その放棄した子の子が代襲して相続人となる。(2020.9-53-4)相続人が相続の放棄をした場合、放棄をした者の子が、放棄をした者に代わって相続人となる。(2018.9-55-4)被相続人の子Cさんが相続の放棄をした場合、Cさんの子Dさんが代襲して相続人となる。(2018.1-54-4)被相続人の子Aさんが相続の放棄をした場合、Aさんの子Bさんが代襲して相続人となる。(2016.9-54-3)相続人が相続の放棄をした場合、放棄をした者の子が、放棄をした者に代わって相続人となる。(2014.9-54-4) - 適切。養子制度には「普通養子縁組」と「特別養子縁組」があります。
- 普通養子縁組
- 養子が実父母との親子関係を存続したまま、養父母との親子関係をつくるという二重の親子関係となる縁組のこと。主に「家」存続や親のためを目的とする
- 特別養子縁組
- 養子が実父母との親子関係を戸籍上も断ち切り、養父母との親子関係をつくる縁組のこと。子どもの福祉、利益を図ることを目的とする
- 適切。相続開始時に胎児である者は、すでに生まれたものとみなされ、死産以外は子としての相続権が認められます。相続開始時における胎児は、すでに生まれたものとみなされ、死産の場合を除き、相続権が認められる。(2019.9-52-1)相続開始時に胎児であった者は、すでに生まれたものとみなされ、相続権が認められる。(2017.5-54-1)
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