FP2級過去問題 2015年5月学科試験 問49

問49

個人が居住用財産を譲渡した場合の譲渡所得に係る各種特例に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。なお、記載されたもの以外の要件はすべて満たしているものとする。
  1. 「居住用財産を譲渡した場合の3,000万円の特別控除」は、譲渡した居住用財産の所有期間が譲渡した日の属する年の1月1日において10年を超えていなければ、適用を受けることができない。
  2. 「居住用財産を譲渡した場合の長期譲渡所得の課税の特例(軽減税率の特例)」により、課税長期譲渡所得金額の6,000万円以下の部分については、6,000万円超の部分よりも低い税率が適用される。
  3. 「特定の居住用財産の買換えの場合の長期譲渡所得の課税の特例」は、譲渡した居住用財産の所有期間が譲渡した日の属する年の1月1日において5年を超えている場合に適用を受けることができる。
  4. 「居住用財産を譲渡した場合の3,000万円の特別控除」と「特定の居住用財産の買換えの場合の長期譲渡所得の課税の特例」は、重複して適用を受けることができる。

正解 2

問題難易度
肢112.7%
肢243.0%
肢319.2%
肢425.1%

解説

  1. 不適切。「3,000万円の特別控除」は、所有期間の長短にかかわらず適用を受けることができます。
    3,000万円特別控除は、譲渡した居住用財産の所有期間が、譲渡した日の属する年の1月1日において10年を超えていなければ、適用を受けることができない。2023.1-49-2
    3,000万円特別控除は、譲渡した居住用財産の所有期間が、譲渡した日の属する年の1月1日において10年を超えていなければ、適用を受けることができない。2021.9-49-2
    3,000万円特別控除は、譲渡した居住用財産の所有期間が、譲渡した日の属する年の1月1日において10年を超えていなければ、適用を受けることはできない。2019.9-49-2
    3,000万円特別控除は、譲渡した居住用財産の所有期間が、譲渡した日の属する年の1月1日において10年を超えていなければ、適用を受けることができない。2018.9-49-2
    居住用財産を譲渡した場合の3,000万円の特別控除は、譲渡した年の1月1日において、譲渡した居住用財産の所有期間が10年を超えていなければ適用を受けることができない。2018.1-49-1
    3,000万円特別控除は、譲渡した居住用財産の所有期間が譲渡した年の1月1日において10年を超えていなければ、適用を受けることができない。2017.1-48-3
    3,000万円特別控除は、譲渡した居住用財産の所有期間が譲渡した日の属する年の1月1日において10年を超えていなければ適用を受けることができない。2016.5-48-2
    「居住用財産を譲渡した場合の3,000万円の特別控除」は、譲渡した居住用財産の所有期間が譲渡した日の属する年の1月1日において10年を超えていなければ、適用を受けることができない。2015.1-49-1
    3,000万円特別控除は、譲渡した居住用財産の所有期間が譲渡した年の1月1日現在で10年を超えていなければ、適用を受けることができない。2013.9-49-2
    居住用財産を譲渡した場合の3,000万円の特別控除は、譲渡した日の属する年の1月1日において所有期間が10年を超えていなければ適用を受けることができない。2013.5-49-1
  2. [適切]。「軽減税率の特例」は、課税長期譲渡所得金額のうち6,000万円以下の部分について、所得税が15%→10%、住民税が5%→4%に軽減される特例です。
    5/500.png/image-size:519×117
    軽減税率の特例では、課税長期譲渡所得金額のうち6,000万円以下の部分の金額について、所得税(復興特別所得税を含む)10.21%、住民税4%の軽減税率が適用される。2023.1-49-3
    軽減税率の特例では、課税長期譲渡所得金額のうち1億円以下の部分の金額について、所得税(復興特別所得税を含む)10.21%、住民税4%の軽減税率が適用される。2022.1-49-4
    軽減税率の特例では、課税長期譲渡所得の金額のうち6,000万円以下の部分の金額について軽減税率が適用される。2021.9-49-3
    軽減税率の特例の適用を受けた場合、課税長期譲渡所得金額のうち、6,000万円以下の部分については、6,000万円を超える部分よりも低い税率が適用される。2021.3-48-3
    軽減税率の特例では、課税長期譲渡所得金額のうち6,000万円以下の部分の金額について軽減税率が適用される。2019.9-49-4
    軽減税率の特例では、課税長期譲渡所得金額のうち1億円以下の部分の金額について軽減税率が適用される。2019.5-49-3
    軽減税率の特例では、課税長期譲渡所得金額のうち1億円以下の部分の金額について軽減税率が適用される。2018.5-48-3
    軽減税率の特例では、課税長期譲渡所得金額のうち1億円以下の部分の金額について軽減税率が適用される。2017.5-49-3
    軽減税率の特例により、課税長期譲渡所得金額の8,000万円以下の部分については、8,000万円を超える部分よりも低い税率が適用される。2016.5-48-3
    軽減税率の特例により、課税長期譲渡所得金額の6,000万円以下の部分については、6,000万円超の部分よりも低い税率が適用される。2013.9-49-1
  3. 不適切。「特定の居住用財産の買換えの場合の長期譲渡所得の課税の特例」は、譲渡した年の1月1日における所有期間が10年超、居住期間が10年以上の居住用財産を1億円以下で譲渡し、新しく買い換えた場合に適用できます。
    「特定の居住用財産の買換えの場合の長期譲渡所得の課税の特例」は、居住用財産を譲渡した日の属する年の1月1日における所有期間が5年を超えている場合に適用を受けることができる。2014.9-49-3
  4. 不適切。「3,000万円の特別控除」と「特定の居住用財産の買換えの場合の長期譲渡所得の課税の特例」は、重複して適用を受けることはできません。なお「3,000万円の特別控除」と「軽減税率の特例」は重複して適用を受けられます。
    「特定の居住用財産の買換えの場合の長期譲渡所得の課税の特例」の適用を受けるためには、譲渡資産の譲渡対価の額が1億円以下でなければならない。2016.9-49-1
    「特定の居住用財産の買換えの場合の長期譲渡所得の課税の特例」は、譲渡資産の譲渡対価の額が1億円を超えている場合は、適用を受けることができない。2015.1-49-3
したがって適切な記述は[2]です。