FP2級過去問題 2018年5月学科試験 問6

問6

公的年金の遺族給付に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
  1. 遺族基礎年金を受給することができる遺族は、国民年金の被保険者等の死亡の当時その者によって生計を維持し、かつ、所定の要件を満たす「子のある配偶者」または「子」である。
  2. 国民年金の保険料納付済期間、保険料免除期間および合算対象期間を合算した期間が10年である老齢基礎年金の受給権者が死亡した場合、その受給権者の所定の遺族に遺族基礎年金が支給される。
  3. 厚生年金保険の被保険者の死亡により遺族厚生年金の受給権者となった妻が、再婚によりその受給権を失ったとき、被保険者の死亡当時その被保険者によって生計を維持していた母がいる場合は、その母が当該遺族厚生年金を受給することができる。
  4. 遺族厚生年金の中高齢寡婦加算の支給に係る妻の年齢要件は、夫の死亡の当時、子のない妻の場合、30歳以上60歳未満であることとされている。

正解 1

問題難易度
肢178.4%
肢29.6%
肢37.9%
肢44.1%

解説

  1. [適切]。遺族基礎年金を受けられる遺族は、被保険者(死亡した者)により生計を維持された、「子のある配偶者」または「子」だけです。よって記述は適切です。
  2. 不適切。遺族基礎年金の受給要件(保険料納付要件)は、原則として受給資格期間が25年以上です。ただし、2026年(令和8年)3月31日までの特例として、65歳未満の人は死亡日直前1年間の滞納がなければ受給できるようになっています。つまり、65歳以上は原則通りの25年間、65歳未満は25年以上又は滞納なし(特例)、という2本立ての要件となっています。
    本肢は「老齢基礎年金の受給権者が死亡した場合」としているので、対象者は65歳以上であり、受給要件は原則通りの25年以上で考えることになります。よって、65歳以上で受給資格期間が10年の場合には遺族基礎年金は受給できません。なお、受給できるのが「子のある配偶者」「子」ということは変わりません。
    ※2017年(平成29年)に老齢基礎年金の受給資格期間が25年から10年に改正されましたが、遺族基礎年金の受給資格期間は短縮されていません。
  3. 不適切。遺族厚生年金の受給優先順位は、妻と子、55歳以上の夫、父母、孫、祖父母の順となっています。遺族厚生年金で転給が認められるのは優先順位が同じである妻と子の間だけであり、原則的として一度受給権を得た先順位の者が何らかの理由で受給権を失っても、その受給権は後順位の者に引き継がれることはありません。
    したがって、受給権者である妻の受給権が何らかの事由により失権しても、その母が妻の受給していた遺族厚生年金を受け取ることはできません。
  4. 不適切。中高齢寡婦加算の支給に係る妻の年齢要件は、夫が死亡したときに40歳以上で子のない妻、または、夫の死亡時にいた子が18歳到達年度末を過ぎている妻となっています。
したがって適切な記述は[1]です。