FP2級過去問題 2019年1月学科試験 問41

問41

不動産の登記や調査に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
  1. 公図は、登記所に備え付けられており、一般に、対象とする土地の位置関係等を確認する資料として利用されている。
  2. 不動産の登記記録の権利関係が真実であると信じて取引した者は、その登記記録の権利関係が真実と異なっていても法的な保護を受けることができる。
  3. 不動産の抵当権設定登記をした場合、当該不動産の登記記録の権利部甲区に、債権額や抵当権者の氏名または名称などが記載される。
  4. 登記事項証明書の交付請求および受領は、インターネットを利用してオンラインで行うことができる。

正解 1

問題難易度
肢174.7%
肢24.2%
肢37.6%
肢413.5%

解説

  1. [適切]。登記所には、土地の区画(筆界)を明確にするための資料として地図が備え付けられることになっています。公図は、地図が備え付けられるまでの間、「地図に準ずる図面」として地図に代わって備え付けられている図面です。公図は、明治時代の地租改正事業の際に作成されたもので、現況を正確に表しているとは言えません。なので、土地の大まかな位置関係、形状、地番を確認する資料として使われています。
  2. 不適切。登記には公信力がないので、登記記録を信じて取引した場合に、真の所有者が登記事項と異なっていたとしても法的な保護は受けられません。
  3. 不適切。所有権に関する登記事項は権利部甲区に記録され、抵当権や賃借権などの所有権以外の権利に関する登記事項は権利部乙区に記録されます。
    抵当権設定登記を行うと、権利部乙区に抵当順位・受付日・債権額・債務者名・抵当権者名などが記載されます。
    41.gif./image-size:531×179
  4. 不適切。登記事項証明書はインターネットを利用してオンラインで交付請求できますが、書面の受領は、①指定住所への送付または②法務局の窓口で受け取る方法のいずれかになります。インターネットを利用して電子データとして受領することはできません。
    登記情報提供サービスという登記記録を確認できるサービスがありますが、当該サービスでダウンロードできるデータは登記記録のコピーという位置付けです。記録を証する認証文や作成年月日等の記載がないため証明書ではありません。
したがって適切な記述は[1]です。