FP2級過去問題 2020年1月学科試験 問41

問41

不動産の登記に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
  1. 不動産の売買契約を締結した当事者は、当該契約締結後1ヵ月以内に、所有権移転の登記をすることが義務付けられている。
  2. 不動産の登記事項証明書の交付を請求することができるのは、当該不動産に利害関係を有する者に限られる。
  3. 権利に関する登記の抹消は、登記上の利害関係を有する第三者がいる場合には、当該第三者の承諾があるときに限り、申請することができる。
  4. 不動産の抵当権設定登記をした場合、当該不動産の登記記録の権利部甲区に、債権額や抵当権者の氏名または名称などが記載される。

正解 3

問題難易度
肢122.5%
肢24.4%
肢357.7%
肢415.4%

解説

  1. 不適切。権利に関する登記は任意であり義務ではありません。ただし、第三者に権利を対抗するためには所有権の移転登記を行う必要があります。一方、土地・建物の物理的状態を記録する表題登記は、取得・変更から1カ月以内の登記が義務付けられています。
  2. 不適切。不動産の登記制度は、不動産の権利関係を公示することで取引の安全と円滑を確保することを目的としています。したがって、その記録内容は誰でも閲覧することができますし、登記事項証明書の交付請求も利害関係にかかわらず誰でもすることができます。
  3. [適切]。権利に関する登記の抹消の際に、登記上の利害関係のある第三者がいる場合には、その利害関係がある人の承諾が必要になります。例えば、賃借権や抵当権の抹消の登記などです。
  4. 不適切。登記記録の権利部は甲区・乙区に分かれていて、甲区は所有権に関する事項、乙区は所有権以外の権利(抵当権、賃借権、配偶者居住権など)に関する事項が記録されます。抵当権設定登記が記録されるのは乙区です。
したがって適切な記述は[3]です。