FP2級過去問題 2021年3月学科試験 問38(改題)

問38

法人税における交際費等に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
  1. 得意先への接待のために支出した、参加者1人当たり1万円以下の飲食費は、交際費等から除かれる。
  2. カレンダーやタオルを得意先に配るために通常要する費用は、交際費等に該当する。
  3. 期末資本金の額等が1億円以下の一定の中小法人が支出した交際費等の額のうち、接待飲食費の額の60%相当額を損金の額に算入することができる。
  4. 期末資本金の額等が1億円以下の一定の中小法人が支出した交際費等の額のうち、定額控除限度額である年1,000万円までの金額を損金の額に算入することができる。

正解 1

解説

  1. [適切]。商談等のために要した1人当たり10,000円以下の飲食費で、年月日、相手方の氏名等、参加した人数、飲食店の名称等を記録した書類が保存されている場合は、交際費等から除外されます。この少額飲食費は「会議費」として損金処理します。
    得意先への接待のために支出した飲食費が参加者1人当たり15,000円以下である場合、交際費等に該当しない。2019.1-38-1
  2. 不適切。不特定多数の者に対する宣伝的効果を意図した費用については交際費等ではなく「広告宣伝費」となります。社名や商品名を入れたカレンダーやタオルなどを得意先に配るために通常要する費用は広告宣伝費です。
    カレンダーやタオルなどを得意先に贈与するために通常要する費用は、交際費等に該当しない。2020.9-37-3
    カレンダー、手帳等を得意先等に配るために通常要する費用は、交際費等に該当しない。2019.1-38-3
  3. 不適切。60%ではありません。資本金1億円以下の中小法人は「接待飲食費の50%相当額」または「年800万円」のいずれか多い額が損金算入限度額となります。
    期末資本金の額等が1億円以下の一定の中小法人が支出した交際費等のうち、年1,000万円までの金額は、損金の額に算入することができる。2022.9-37-4
    期末資本金の額等が1億円以下の一定の中小法人が支出した交際費等の額のうち、定額控除限度額である年1,000万円までの金額を損金の額に算入することができる。2021.3-38-4
    期末資本金の額等が1億円以下の一定の中小法人が支出した交際費等の額のうち、定額控除限度額である年800万円と接待飲食費の額の2分の1相当額のいずれか少ない額が損金算入限度額となる。2020.9-37-1
    期末資本金等の額が1億円以下の一定の中小法人が支出した交際費等のうち、年1,000万円までの金額は、損金の額に算入することができる。2020.1-37-3
    期末資本金の額等が1億円以下の一定の中小法人が支出した交際費等のうち、年800万円までの金額は、損金の額に算入することができる。2019.1-38-4
    期末資本金の額等が1億円以下の一定の中小法人が支出した交際費等のうち、年800万円までの金額は、損金の額に算入することができる。2018.9-37-3
    期末資本金の額等が1億円以下の一定の中小法人が支出した交際費等のうち、年800万円までの金額は、損金の額に算入することが認められている。2017.9-37-2
    期末資本金の額が1億円を超える法人が支出した交際費は、損金の額に算入することが一切できない。2015.5-39-3
    資本金の額が1億円以下の法人が支出した交際費等の額のうち、損金の額に算入することができる金額は、540万円が上限とされている。2014.1-38-4
    資本金の額が1億円を超える法人が支出した法人税法上の交際費等は、全額が損金の額に算入される。2013.5-39-1
    資本金の額が1億円以下の一定の法人が支出した交際費等の額のうち、年600万円に達するまでの金額は、その事業年度において全額を損金の額に算入される。2013.1-39-2
  4. 不適切。1,000万円ではありません。資本金1億円以下の中小法人は「接待飲食費の50%相当額」または「年800万円」のいずれか多い額が損金算入限度額となります。
    期末資本金の額等が1億円以下の一定の中小法人が支出した交際費等のうち、年1,000万円までの金額は、損金の額に算入することができる。2022.9-37-4
    期末資本金の額等が1億円以下の一定の中小法人が支出した交際費等の額のうち、接待飲食費の額の60%相当額を損金の額に算入することができる。2021.3-38-3
    期末資本金の額等が1億円以下の一定の中小法人が支出した交際費等の額のうち、定額控除限度額である年800万円と接待飲食費の額の2分の1相当額のいずれか少ない額が損金算入限度額となる。2020.9-37-1
    期末資本金等の額が1億円以下の一定の中小法人が支出した交際費等のうち、年1,000万円までの金額は、損金の額に算入することができる。2020.1-37-3
    期末資本金の額等が1億円以下の一定の中小法人が支出した交際費等のうち、年800万円までの金額は、損金の額に算入することができる。2019.1-38-4
    期末資本金の額等が1億円以下の一定の中小法人が支出した交際費等のうち、年800万円までの金額は、損金の額に算入することができる。2018.9-37-3
    期末資本金の額等が1億円以下の一定の中小法人が支出した交際費等のうち、年800万円までの金額は、損金の額に算入することが認められている。2017.9-37-2
    期末資本金の額が1億円を超える法人が支出した交際費は、損金の額に算入することが一切できない。2015.5-39-3
    資本金の額が1億円以下の法人が支出した交際費等の額のうち、損金の額に算入することができる金額は、540万円が上限とされている。2014.1-38-4
    資本金の額が1億円を超える法人が支出した法人税法上の交際費等は、全額が損金の額に算入される。2013.5-39-1
    資本金の額が1億円以下の一定の法人が支出した交際費等の額のうち、年600万円に達するまでの金額は、その事業年度において全額を損金の額に算入される。2013.1-39-2
したがって適切な記述は[1]です。