FP2級過去問題 2021年5月学科試験 問32

問32

所得税の損益通算に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
  1. 公的年金等以外の雑所得の金額の計算上生じた損失の金額は、不動産所得の金額と損益通算することができる。
  2. 不動産所得の金額の計算上生じた損失の金額は、上場株式等に係る譲渡所得の金額と損益通算することができる。
  3. 総合課税の対象となる事業所得の金額の計算上生じた損失の金額は、公的年金等に係る雑所得の金額と損益通算することができる。
  4. 一時所得の金額の計算上生じた損失の金額は、給与所得の金額と損益通算することができる。

正解 3

問題難易度
肢111.4%
肢242.5%
肢330.2%
肢415.9%

解説

  1. 不適切。他の所得と損益通算することができるのは、不動産所得、事業所得、山林所得、譲渡所得の損失に限られます。雑所得の損失は、他の所得と損益通算することはできません。
    先物取引に係る雑所得の金額の計算上生じた損失の金額は、不動産所得の金額と損益通算することができる。2024.1-33-1
    先物取引に係る雑所得の金額の計算上生じた損失の金額は、上場株式等に係る譲渡所得の金額と損益通算することができる。2023.9-33-2
    先物取引に係る雑所得の金額の計算上生じた損失の金額は、不動産所得の金額と損益通算することができる。2023.5-33-2
    農業に係る事業所得の金額の計算上生じた損失の金額は、不動産所得の金額と損益通算することができる。2023.5-33-4
    一時所得の金額の計算上生じた損失の金額は、給与所得の金額と損益通算することができる。2021.5-32-4
    別荘を譲渡したことによる譲渡所得の金額の計算上生じた損失の金額は、他の各種所得の金額と損益通算することができない。2020.9-33-4
    生命保険の解約返戻金を受け取ったことによる一時所得の金額の計算上生じた損失の金額は、不動産所得の金額と損益通算することができない。2020.1-33-4
    一時所得の金額の計算上生じた損失の金額は、他の各種所得の金額と損益通算することができない。2017.5-33-2
    別荘を譲渡したことによる譲渡所得の金額の計算上生じた損失の金額は、他の各種所得の金額と損益通算することができない。2014.9-33-1
    原稿料を受け取ったことによる雑所得の金額の計算上生じた損失の金額は、他の各種所得の金額と損益通算することができる。2014.1-32-3
    食品小売業による事業所得の金額の計算上生じた損失の金額は、他の各種所得の金額と損益通算することができる。2013.5-34-3
  2. 不適切。不動産所得の損失を損益通算できるのは、総合課税の他の所得からに限られています。上場株式等に係る譲渡所得は分離課税なので損益通算することはできません。
  3. [適切]。事業所得の損失は、総合課税の他の所得と損益通算することができます。公的年金等に係る雑所得は総合課税ですから、損益通算を行って事業所得の損失を差し引くことができます。
    青色申告の承認を受けていない納税者の事業所得の金額の計算上生じた損失の金額は、他の所得の金額と損益通算することができない。2013.9-34-2
  4. 不適切。一時所得の損失は、他の所得と損益通算することはできません。
    先物取引に係る雑所得の金額の計算上生じた損失の金額は、不動産所得の金額と損益通算することができる。2024.1-33-1
    先物取引に係る雑所得の金額の計算上生じた損失の金額は、上場株式等に係る譲渡所得の金額と損益通算することができる。2023.9-33-2
    先物取引に係る雑所得の金額の計算上生じた損失の金額は、不動産所得の金額と損益通算することができる。2023.5-33-2
    農業に係る事業所得の金額の計算上生じた損失の金額は、不動産所得の金額と損益通算することができる。2023.5-33-4
    公的年金等以外の雑所得の金額の計算上生じた損失の金額は、不動産所得の金額と損益通算することができる。2021.5-32-1
    別荘を譲渡したことによる譲渡所得の金額の計算上生じた損失の金額は、他の各種所得の金額と損益通算することができない。2020.9-33-4
    生命保険の解約返戻金を受け取ったことによる一時所得の金額の計算上生じた損失の金額は、不動産所得の金額と損益通算することができない。2020.1-33-4
    一時所得の金額の計算上生じた損失の金額は、他の各種所得の金額と損益通算することができない。2017.5-33-2
    別荘を譲渡したことによる譲渡所得の金額の計算上生じた損失の金額は、他の各種所得の金額と損益通算することができない。2014.9-33-1
    原稿料を受け取ったことによる雑所得の金額の計算上生じた損失の金額は、他の各種所得の金額と損益通算することができる。2014.1-32-3
    食品小売業による事業所得の金額の計算上生じた損失の金額は、他の各種所得の金額と損益通算することができる。2013.5-34-3
したがって適切な記述は[3]です。