FP2級過去問題 2018年5月学科試験 問28

問28

ポートフォリオ理論等に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
  1. ポートフォリオの期待収益率は、ポートフォリオに組み入れた各資産の期待収益率を組入比率で加重平均した値となる。
  2. シャープレシオは、「ポートフォリオ全体のリスク(標準偏差)」を「ポートフォリオ全体の収益率から無リスク資産収益率を減じたもの」で除すことにより求められる。
  3. 株式のポートフォリオにおいて、組入れ銘柄数を増やすことにより、システマティック・リスクを低減することができる。
  4. 異なる2資産からなるポートフォリオにおいて、2資産間の相関係数が-1となる場合、ポートフォリオを組成することによる分散投資の効果(リスクの低減)は得られない。

正解 1

問題難易度
肢155.6%
肢219.0%
肢316.9%
肢48.5%

解説

  1. [適切]。ポートフォリオの期待収益率は、組み入れた各資産の期待収益率を組入比率で加重平均した値となります。

     ポートフォリオの期待収益率=(期待収益率×組入比率)の合計

  2. 不適切。シャープレシオとは、リスクをとったことによりどれだけ効率よく収益を上げられたかを見る指標です。「ポートフォリオ全体の収益率から無リスク資産収益率を減じたもの」を「ポートフォリオ全体のリスク(標準偏差)」で除すことにより求められます。
     シャープレシオ=収益率-無リスク金利標準偏差
  3. 不適切。システマティック・リスクとは市場全体の動きから影響を受けるリスクで、分散投資によっても軽減することはできません。
  4. 不適切。異なる2資産からなるポートフォリオにおいて、2資産間の相関係数が-1となる場合は2つの資産が全く逆方向に値動きしているので、リスク低減効果は最大になります。
したがって適切な記述は[1]です。