FP2級過去問題 2023年1月学科試験 問35

問35

所得税における住宅借入金等特別控除(以下「住宅ローン控除」という)に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。なお、記載されたもの以外の要件はすべて満たしているものとする。
  1. 住宅ローンの一部繰上げ返済を行い、借入金の償還期間が当初の借入れの日から10年未満となった場合であっても、残りの控除期間について住宅ローン控除の適用を受けることができる。
  2. 中古住宅を取得した場合であっても、当該住宅が一定の耐震基準に適合するときは、住宅ローン控除の適用を受けることができる。
  3. 転勤に伴う転居等のやむを得ない事由により、住宅ローン控除の適用を受けていた者がその住宅を居住の用に供しなくなった場合に、翌年以降に再び当該住宅を居住の用に供すれば、原則として、再入居した年以後の控除期間内について住宅ローン控除の適用を受けることができる。
  4. 住宅ローン控除の適用を受ける最初の年分は、必要事項を記載した確定申告書に一定の書類を添付し、納税地の所轄税務署長に提出しなければならない。

正解 1

問題難易度
肢179.2%
肢26.3%
肢310.9%
肢43.6%

解説

  1. [不適切]。住宅ローン控除の対象となる住宅ローンは、償還期間が10年以上であるものです。繰上げ返済によって借入れ当初からの償還期間が10年未満となった場合、この要件を満たさなくなるため、その年以後は住宅ローン控除の適用を受けられません。
    住宅ローン控除の適用を受けていた者が、住宅ローンの一部繰上げ返済を行い、住宅ローンの償還期間が当初の借入れの日から10年未満となった場合であっても、残りの控除期間について、住宅ローン控除の適用を受けることができる。2021.5-34-4
    住宅ローン控除の適用を受けていた者が、住宅ローンの一部繰上げ返済を行い、借入金の償還期間が当初の借入れの最初の償還月から10年未満となった場合、残りの控除期間について、住宅ローン控除の適用を受けることができない。2019.9-36-4
    住宅ローン控除の適用を受けていた者が、住宅ローンの一部繰上げ返済を行い、住宅ローンの償還期間が当初の借入れの日から10年未満となった場合であっても、残りの控除期間について、住宅ローン控除の適用を受けることができる。2019.1-36-3
    住宅ローン控除の適用を受けていた者が、住宅ローンの一部繰上げ返済を行い、借入金の償還期間が当初の借入れの日から10年未満となった場合、残りの控除期間について、住宅ローン控除の適用を受けることはできない。2018.9-35-4
    住宅ローン控除の適用を受けていた者が、住宅ローンの一部繰上げ返済を行い、借入金の償還期間が当初の借入れの日から10年未満となった場合であっても、残りの控除期間について、住宅ローン控除の適用を受けることができる。2018.5-35-3
    住宅ローン控除の適用を受けていた者が、住宅ローンの一部繰上げ返済を行い、借入金の償還期間が当初の借入れの日から10年未満となった場合であっても、残りの控除期間について、住宅ローン控除の適用を受けることができる。2017.9-36-3
    住宅ローンの繰上げ返済を行い、借入金の償還期間が当初の借入れの最初の償還月から10年未満となった場合でも、他の要件を満たしていれば、償還期限を迎える年分まで住宅ローン控除の適用を受けることができる。2015.10-36-4
    住宅ローンの一部繰上げ返済を行い、借入金の償還期間が当初の借入れの日から10年未満となった場合でも、償還期限を迎える年分まで住宅ローン控除の適用を受けることができる。2014.5-35-4
    住宅ローンの繰上げ返済を行い、借入金の償還期間が当初の借入れの日から10年未満となった場合でも、他の要件を満たしていれば、償還期限を迎える年分まで住宅借入金等特別控除の適用を受けることができる。2013.5-36-4
  2. 適切。中古住宅の取得も住宅ローン控除の対象となります。中古住宅の場合、①1982年(昭和57年)1月1日以降に建築されたもの、②新耐震基準に適合するもの、③一定の耐震改修工事を居住開始までに行うもの、いずれかでなければなりません。
  3. 適切。転勤等のやむを得ない事由により転居して当該住宅を居住の用に供しなくなった場合でも、再入居すれば残存期間については適用を受けることができます。
    住宅ローン控除の適用を受けていた者が、転勤等のやむを得ない事由により転居したため、取得した住宅を居住の用に供しなくなった場合、翌年以降に再び当該住宅をその者の居住の用に供したとしても、再入居した年以降、住宅ローン控除の適用を受けることはできない。2022.9-34-4
    住宅ローン控除の適用を受けていた者が、転勤等のやむを得ない事由により転居したため、取得した住宅を居住の用に供しなくなった場合、翌年以降に再び当該住宅をその者の居住の用に供すれば、原則として再入居した年以降の控除期間内については住宅ローン控除の適用を受けることができる。2021.9-36-4
    住宅ローン控除の適用を受けていた者が、転勤等のやむを得ない事由により転居し、取得した住宅を居住の用に供しなくなった場合、翌年以降に再び当該住宅を居住の用に供すれば、原則として再入居した年以降の控除期間内については住宅ローン控除の適用を受けることができる。2021.5-34-3
    住宅ローン控除の適用を受けていた者が、転勤等のやむを得ない事由により転居したため、取得した住宅を居住の用に供しなくなった場合、翌年以降に再び当該住宅を居住の用に供すれば、原則として再入居した年以降の控除期間内については住宅ローン控除の適用を受けることができる。2019.1-36-2
    住宅を取得した年の12月31日までの間に、転勤等のやむを得ない事由により転居して当該住宅を居住の用に供しなくなった場合、その翌年以降に当該住宅を居住の用に供したとしても、再入居した年以降の控除期間内について住宅ローン控除の適用を受けることはできない。2014.5-35-3
  4. 適切。給与所得者が住宅ローン控除の適用を受けようとする場合、最初の年は確定申告を行って申請しなければなりません。2年目以降は勤務先に必要な書類を提出することにより年末調整で適用が受けられます。
    住宅ローン控除の適用を受ける最初の年分は、必要事項を記載した確定申告書に一定の書類を添付し、納税地の所轄税務署長に提出しなければならない。2022.1-35-4
    住宅ローン控除の適用を受ける最初の年分は、必要事項を記載した確定申告書に一定の書類を添付し、納税地の所轄税務署長に提出しなければならない。2019.1-36-4
    住宅ローン控除の適用を受ける最初の年分は、必要事項を記載した確定申告書に一定の書類を添付し、納税地の所轄税務署長に提出しなければならない。2017.9-36-2
したがって不適切な記述は[1]です。