贈与と法律(全37問中17問目)

No.17

民法上の贈与に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
2019年5月試験 問51
  1. 贈与契約は、当事者の一方が自己の財産を無償で相手方に与える意思表示をすることにより成立し、相手方が受諾する必要はない。
  2. 定期贈与とは、贈与者が受贈者に対して定期的に財産を給付することを目的とする贈与をいう。
  3. 負担付贈与とは、贈与者が受贈者に対して一定の債務を負担させることを条件とする贈与をいう。
  4. 死因贈与とは、贈与者の死亡によって効力が生じる贈与をいう。

正解 1

問題難易度
肢191.6%
肢22.8%
肢32.7%
肢42.9%

解説

  1. [不適切]。相手方の受諾が必要です。贈与は、当事者の一方がある財産を無償で相手方に与える意思を表示し、相手方が受諾をすることによって効力を生ずる契約です。契約ですから、成立するには当事者の合意が必要となります。
    贈与は、当事者の一方が、ある財産を無償で相手方に与える意思表示をすることにより効力が生じ、相手方が受諾する必要はない。2024.1-51-1
    民法上、贈与は、当事者の一方がある財産を無償で相手方に与える意思を表示し、相手方が受諾をすることにより効力が生じる。2022.9-51-1
    贈与契約は、当事者の一方がある財産を無償で相手方に与える意思を表示し、相手方が受諾をすることによって、その効力を生ずる。2021.5-51-1
    民法上、贈与は、当事者の一方が自己の財産を無償で相手方に与える意思表示をすることにより効力が生じ、相手方が受諾する必要はない。2021.1-51-1
    贈与は、当事者の一方が自己の財産を無償で相手方に与える意思を表示し、相手方が受諾をすることによって、その効力を生ずる。2020.9-51-1
    贈与契約は、当事者の一方が自己の財産を無償で相手方に与える意思を表示し、相手方が承諾をすることによって成立する。2019.1-51-1
    贈与は、書面によらないものであっても、当事者の一方が自己の財産を無償で相手方に与える意思を表示し、相手方が受諾をすることによって、その効力を生ずる。2016.9-51-2
    贈与契約は、当事者の一方が自己の財産を無償で相手方に与える意思表示をすることにより成立し、相手方が受諾する必要はない。2015.5-51-1
  2. 適切。定期贈与は、贈与者が受贈者に対し、定期的に金銭等の財産を給付することを約束する契約です。定期贈与は、契約に別段の定めがない限り、贈与者または受贈者の死亡によりその効力を失います。多くの場合、定期贈与は当事者同士の人間関係を基礎としていて、権利義務が相続人に承継されるのは適当ではないためです。
    定期贈与とは、贈与者が受贈者に対して定期的に財産を給付することを目的とする贈与をいい、贈与者または受贈者の死亡によって、その効力を失う。2023.9-51-4
    定期贈与とは、贈与者が受贈者に対して定期的に財産を給付することを目的とする贈与をいい、贈与者または受贈者のいずれか一方が生存している限り、その効力を失うことはない。2023.1-51-2
    定期贈与とは、贈与者が受贈者に対して定期的に財産を給付することを目的とする贈与をいい、贈与者または受贈者のいずれか一方が生存している限り、その効力を失うことはない。2022.5-51-1
    定期贈与とは、贈与者が受贈者に対して定期的に財産を給付することを目的とする贈与をいい、贈与者または受贈者の死亡によって、その効力を失う。2022.1-51-4
    定期贈与とは、贈与者が受贈者に対して定期的に財産を給付することを目的とする贈与をいい、贈与者が死亡しても受贈者が生存している限り、その効力を失うことはない。2021.9-51-2
    定期贈与とは、贈与者が受贈者に対して定期的に金銭等を給付することを目的とする贈与をいう。2015.1-51-1
  3. 適切。負担付贈与とは、受贈者に一定の債務を負わせる贈与です。双務契約の性質があるので、受贈者が負担すべき債務を履行しない場合、贈与者はその贈与契約を解除することができます。
    負担付贈与とは、贈与者が受贈者に対して一定の債務を負担させることを条件とする贈与をいい、その受贈者の負担により利益を受ける者は贈与者に限られる。2023.9-51-2
    負担付贈与とは、贈与者が受贈者に対して一定の債務を負担させることを条件とする贈与をいい、その受贈者の負担から利益を受ける者は贈与者に限られる。2022.1-51-2
    負担付贈与とは、贈与者が受贈者に対して一定の給付をなすべき義務を負わせる贈与をいう。2015.1-51-2
  4. 適切。死因贈与契約は、贈与者の死亡によってその効力を生じる贈与契約です。贈与契約の一つですが、相続と同じように死亡した人の財産を承継するのが実態なので、受贈した財産は相続税の課税対象となります。
    死因贈与とは、贈与者の意思表示のみで成立し、贈与者の死亡によって効力が生じる贈与をいう。2022.1-51-3
    死因贈与契約は、贈与者の死亡によってその効力を生じる。2018.5-51-3
    死因贈与契約は、贈与者の死亡によってその効力を生じる。2017.5-51-4
    死因贈与とは、贈与者の死亡によって効力を生ずる贈与をいう。2015.1-51-3
    死因贈与とは、贈与者の死亡によって効力を生ずる贈与のことをいう。2013.9-51-1
したがって不適切な記述は[1]です。