FP2級過去問題 2022年1月学科試験 問14

問14

生命保険料控除に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。なお、各選択肢において、ほかに必要とされる要件等はすべて満たしているものとする。
  1. 養老保険の月払保険料について、保険料の支払いがなかったため、自動振替貸付により保険料の払込みに充当された金額は、生命保険料控除の対象となる。
  2. 終身保険の月払保険料のうち、2024年1月に払い込まれた2023年12月分の保険料は、2023年分の生命保険料控除の対象となる。
  3. 2023年4月に加入した特定(三大)疾病保障定期保険の保険料は、介護医療保険料控除の対象となる。
  4. 2023年4月に加入した一時払定額個人年金保険の保険料は、個人年金保険料控除の対象となる。

正解 1

問題難易度
肢152.3%
肢213.1%
肢318.8%
肢415.8%

解説

  1. [適切]。自動振替貸付は、未入金などの理由で保険料が未払いになったときに、保険の失効を防ぐために、保険会社が解約返戻金の範囲で自動的に保険料を立て替えてくれる制度です。自動振替貸付による充当があった場合、お金を借りて保険料を支払ったとみなされるので、返済した年分ではなく、自動振替貸付があった年分の生命保険料控除の対象になります。
    終身保険の月払保険料について、保険料の支払いがなかったため自動振替貸付により保険料の払込みに充当された金額は、生命保険料控除の対象となる。2022.9-15-1
  2. 不適切。生命保険料控除の対象となる保険料は、その年に支払った金額に限られます。よって、2024年1月に支払った保険料は2024年分の生命保険料控除の対象となります。
    終身保険の月払保険料のうち、2024年1月に払い込まれた2023年12月分の保険料は、2024年分の生命保険料控除の対象となる。2023.9-15-4
    終身保険の月払保険料のうち、2024年1月に払い込まれた2023年12月分の保険料は、2024年分の一般の生命保険料控除の対象となる。2023.5-14-1
    終身保険の月払保険料のうち、2024年1月に払い込まれた2023年12月分の保険料は、2024年分の生命保険料控除の対象となる。2021.1-13-2
    終身保険の保険料の払込みがないために自動振替貸付となった場合、それによって立て替えられた金額は、生命保険料控除の対象とならない。2020.1-13-1
    終身保険の保険料の未払いにより自動振替貸付となった場合、それによって立て替えられた金額は、生命保険料控除の対象となる。2019.5-14-2
  3. 不適切。特定(三大)疾病保障定期保険は、その名の通り"定期保険"の一種ですから、保険料は一般の生命保険料控除の対象となります。
    特定(三大)疾病保障定期保険の保険料は、介護医療保険料控除の対象となる。2022.9-15-4
    傷害特約の保険料は、「介護医療保険料控除」の対象となる。2015.1-14-2
  4. 不適切。個人年金保険料控除の対象となる個人年金保険は、以下の要件を満たし、個人年金保険料税制適格特約が付加されているものに限られます。
    • 年金受取人が契約者またはその配偶者であること
    • 10年以上の期間にわたって保険料を定期的に支払う契約であること
    • 年金受取人の年齢が原則として満60歳になってから年金を支払うとされている10年以上の定期または終身の年金であること
    本肢の場合、条件のいくつかが不明ですが「一時払」という点だけで、個人年金保険料控除の対象外であると判断できます。一時払個人年金保険契約の保険料は、一般の生命保険料控除の対象となります。
    変額個人年金保険の保険料は、個人年金保険料控除の対象とはならず、一般の生命保険料控除の対象となる。2023.5-14-2
    変額個人年金保険の保険料は、個人年金保険料控除の対象とはならず、一般の生命保険料控除の対象となる。2022.5-13-3
    2012年1月1日以後に締結した一時払個人年金保険の保険料は、「個人年金保険料控除」の対象とはならず、「一般の生命保険料控除」の対象となる。2021.3-14-3
    2023年4月に締結した一時払定額個人年金保険契約の保険料は、個人年金保険料控除の対象となる。2021.1-13-4
    変額個人年金保険の保険料は、個人年金保険料控除の対象とならず、一般の生命保険料控除の対象となる。2020.1-13-4
    変額個人年金保険の保険料は、個人年金保険料控除の対象となる。2019.1-14-1
    変額個人年金保険の保険料は、「個人年金保険料控除」の対象とはならず、「一般の生命保険料控除」の対象となる。2018.9-13-1
    一時払い個人年金保険の保険料は、「個人年金保険料控除」の対象とはならず、「一般の生命保険料控除」の対象となる。2018.1-14-2
    変額個人年金保険の保険料は、「一般の生命保険料控除」の対象とはならず、「個人年金保険料控除」の対象となる。2018.1-14-3
    変額個人年金保険の保険料は、「個人年金保険料控除」の対象とはならず、「一般の生命保険料控除」の対象となる。2015.10-14-2
    変額個人年金保険の保険料は、「個人年金保険料控除」の対象とはならず、「一般の生命保険料控除」の対象となる。2015.1-14-3
したがって適切な記述は[1]です。