FP2級過去問題 2019年1月学科試験 問14

問14

生命保険料控除に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
  1. 変額個人年金保険の保険料は、個人年金保険料控除の対象となる。
  2. 2012年1月1日以後に締結した生命保険契約に付加された傷害特約の保険料は、一般の生命保険料控除の対象となる。
  3. 2011年12月31日以前に締結した定期保険特約付終身保険の定期保険特約部分を2012年1月1日以後に更新した場合、生命保険料控除においては2012年1月1日以後に新規に締結した保険契約と同様の取扱いとなる。
  4. 保険料の未払いにより自動振替貸付となった場合、それによって立て替えられた金額は、貸し付けられた年の生命保険料控除の対象とはならず、返済した年の生命保険料控除の対象となる。

正解 3

問題難易度
肢111.8%
肢212.3%
肢362.7%
肢413.2%

解説

  1. 不適切。変額個人年金保険は、税制適格特約を付けることができないので、その保険料は個人年金保険料控除ではなく「一般の生命保険料控除」の対象となります。
    【参考】個人年金保険料控除の対象となる個人年金保険契約は、契約日からの期間または支払保険料の総額に応じて、死亡給付金が逓増していくものであることが所得税法上の要件となっています。運用実績に応じて死亡給付金が変動する変額保険は、この要件を満たせないため税制適格特約を付けられません。
    変額個人年金保険の保険料は、個人年金保険料控除の対象とはならず、一般の生命保険料控除の対象となる。2023.5-14-2
    変額個人年金保険の保険料は、個人年金保険料控除の対象とはならず、一般の生命保険料控除の対象となる。2022.5-13-3
    2023年4月に加入した一時払定額個人年金保険の保険料は、個人年金保険料控除の対象となる。2022.1-14-4
    2012年1月1日以後に締結した一時払個人年金保険の保険料は、「個人年金保険料控除」の対象とはならず、「一般の生命保険料控除」の対象となる。2021.3-14-3
    2023年4月に締結した一時払定額個人年金保険契約の保険料は、個人年金保険料控除の対象となる。2021.1-13-4
    変額個人年金保険の保険料は、個人年金保険料控除の対象とならず、一般の生命保険料控除の対象となる。2020.1-13-4
    変額個人年金保険の保険料は、「個人年金保険料控除」の対象とはならず、「一般の生命保険料控除」の対象となる。2018.9-13-1
    一時払い個人年金保険の保険料は、「個人年金保険料控除」の対象とはならず、「一般の生命保険料控除」の対象となる。2018.1-14-2
    変額個人年金保険の保険料は、「一般の生命保険料控除」の対象とはならず、「個人年金保険料控除」の対象となる。2018.1-14-3
    変額個人年金保険の保険料は、「個人年金保険料控除」の対象とはならず、「一般の生命保険料控除」の対象となる。2015.10-14-2
    変額個人年金保険の保険料は、「個人年金保険料控除」の対象とはならず、「一般の生命保険料控除」の対象となる。2015.1-14-3
  2. 不適切。2012年1月1日以後に締結した災害割増特約・傷害特約の保険料は、一般の生命保険料控除の対象にも、介護医療保険料控除の対象にもなりません。生死により保険金が支払われるもの、傷病の医療費支払事由により保険金が支払われるもののどちらにも該当しないからです。
    2012年1月1日以後に締結した生命保険契約に付加された傷害特約の保険料は、生命保険料控除の対象となる。2023.9-15-1
    終身保険に付加された傷害特約の保険料は、介護医療保険料控除の対象とならない。2023.5-14-4
    生命保険契約に付加された傷害特約の保険料は、介護医療保険料控除の対象となる。2022.5-13-2
    2023年4月に締結した生命保険契約に付加された災害割増特約の保険料は、一般の生命保険料控除の対象となる。2021.1-13-3
    2012年1月1日以後に締結した生命保険契約に付加された傷害特約の保険料は、一般の生命保険料控除の対象となる。2020.1-13-3
    2012年1月1日以後に締結した生命保険契約に付加された傷害特約の保険料は、介護医療保険料控除の対象となる。2019.5-14-3
    2012年1月1日以後に締結した生命保険契約に付加された傷害特約の保険料は、「一般の生命保険料控除」の対象となる。2018.9-13-2
    2012年1月1日以後に締結した生命保険契約に付加された傷害特約の保険料は、「介護医療保険料控除」の対象となる。2017.9-13-4
    2012年1月1日以後に締結した保険契約に付加された傷害特約の保険料は、「介護医療保険料控除」の対象となる。2014.5-12-3
  3. [適切]。2011年(平成23年)12月31日以前に締結した保険でも、2012年(平成24年)1月1日以後に更新・転換・保障性のある特約を中途付加した場合、それ以降の契約は2012年1月1日以降に締結した保険契約とみなされます。
    2011年12月31日以前に契約した定期保険特約付終身保険の定期保険特約部分を2012年1月1日以後に更新した場合、生命保険料控除においては2012年1月1日以後に新規に契約した保険契約と同様の取扱いとなる。2018.1-14-4
  4. 不適切。自動振替貸付は、未入金などの理由で保険料が未払いになったときに、保険の失効を防ぐために、保険会社が解約返戻金の範囲で自動的に保険料を立て替えてくれる制度です。自動振替貸付による充当があった場合、お金を借りて保険料を支払ったとみなされるので、返済した年分ではなく、自動振替貸付があった年分の生命保険料控除の対象になります
    終身保険の保険料について、自動振替貸付により払込みに充当された金額は、貸し付けられた年分の一般の生命保険料控除の対象とはならず、返済した年分の一般の生命保険料控除の対象となる。2023.5-14-3
    養老保険の保険料について、自動振替貸付によって保険料の払込みに充当された金額は、その年の生命保険料控除の対象とならない。2021.1-13-1
    自動振替貸付により保険料に充当された金額は、貸し付けられた年の生命保険料控除の対象とはならず、貸付金を返済した年の生命保険料控除の対象となる。2015.1-14-4
したがって適切な記述は[3]です。