FP2級過去問題 2024年5月学科試験 問38

問38

消費税に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
  1. 消費税の課税事業者が行う土地の譲渡は、消費税の非課税取引に該当する。
  2. 個人事業者における特定期間とは、その年の前年7月1日から12月31日までの期間をいう。
  3. 特定期間における給与等支払額の合計額および課税売上高がいずれも1,000万円を超える法人は、消費税の免税事業者となることができない。
  4. 消費税の課税事業者である個人事業者は、原則として、消費税の確定申告書をその年の翌年3月31日までに納税地の所轄税務署長に提出しなければならない。

正解 2

問題難易度
肢17.1%
肢270.6%
肢38.7%
肢413.6%

解説

  1. 適切。資産の譲渡のうち、土地や有価証券の譲渡は消費税の非課税取引に該当します。消費税は、事業として行われる消費に担税力を求める税ですが、土地や有価証券の譲渡は消費ではなく資本の移転であり、その性質上課税になじまないためです。
    その他、非課税取引・不課税取引として代表的なものには以下のようなものが挙げられます。
    4/1300.png/image-size:423×181
    消費税の課税事業者が行う居住の用に供する家屋の貸付けは、その貸付期間が1ヵ月以上であれば、消費税の課税取引に該当する。2024.1-38-1
    消費税の課税事業者が行う金融商品取引法に規定する有価証券の譲渡は、消費税の非課税取引に該当する。2024.1-38-3
    消費税の課税事業者が行う居住の用に供する家屋の貸付けは、その貸付期間が1ヵ月以上であれば、消費税の課税取引に該当する。2022.9-38-2
    消費税の課税事業者が行う土地の譲渡は、非課税取引に該当する。2022.1-38-2
    消費税の課税事業者が行う金融商品取引法に規定する有価証券の譲渡は、非課税取引に該当する。2020.9-38-2
    消費税の課税事業者による住宅の販売は、社会政策上の配慮から、消費税の非課税取引とされている。2015.9-40-1
  2. [不適切]。特定期間とは、個人事業主についてはその年の前年1月1日から6月30日までの6か月間、法人については前事業年度の前半6ヵ月間のことです。
    個人事業者における特定期間とは、その年の前年1月1日から6月30日までの期間をいう。2024.9-38-1
  3. 適切。特定期間(前年または前事業年度の前半6ヵ月間)において、給与等支払額の合計額と課税売上高がともに1,000万円を超える場合、免税事業者となることができません。
    基準期間における課税売上高が1,000万円を超える法人は、消費税の免税事業者となることができない。2023.1-38-1
    特定期間における給与等支払額の合計額および課税売上高がいずれも1,000万円を超える法人は、消費税の免税事業者となることができない。2023.1-38-2
    基準期間における課税売上高が1,000万円を超える法人は、消費税の免税事業者となることができない。2021.5-39-1
    特定期間(原則として前事業年度の前半6ヵ月間)の給与等支払額の合計額および課税売上高がいずれも1,000万円を超える法人は、消費税の免税事業者となることができない。2021.5-39-2
    特定期間(原則として前事業年度の前半6ヵ月間)の給与等支払額の合計額および課税売上高がいずれも1,000万円を超える法人は、消費税の免税事業者となることができない。2021.3-39-1
    特定期間(原則として前事業年度の前半6ヵ月間)の給与等支払額の合計額および課税売上高がいずれも1,000万円を超える法人は、消費税の免税事業者となることができない。2020.1-38-2
    特定期間(原則として前事業年度の前半6ヵ月間)の給与等支払額の合計額および課税売上高がいずれも800万円を超える法人は、消費税の免税事業者となることができない。2019.5-39-1
    特定期間(原則として前事業年度の前半6ヵ月間)の給与等支払額の合計額および課税売上高がいずれも1,000万円を超える法人は、消費税の免税事業者となることができない。2019.1-39-2
    特定期間(原則として前事業年度の前半6ヵ月間)の給与等支払額の合計額および課税売上高がいずれも1,000万円を超える法人は、消費税の免税事業者となることができない。2016.9-38-1
    特定期間(前事業年度の前半6ヵ月間)の給与等支払額の合計額および課税売上高がいずれも1,000万円を超える法人は、消費税の免税事業者となることができない。2014.9-40-2
  4. 適切。消費税の課税事業者である個人事業者の課税期間は、所得税と同じ1月1日~12月31日の期間、申告期限は翌年の3月31日までになります。なお、法人の消費税申告期限は事業年度終了日の翌日から2カ月以内です。
    消費税の課税事業者である法人は、原則として、消費税の確定申告書を各課税期間の末日の翌日から1ヵ月以内に、納税地の所轄税務署長に提出しなければならない。2024.9-38-4
    消費税の課税事業者である法人は、原則として、消費税の確定申告書を各課税期間の末日の翌日から2ヵ月以内に、納税地の所轄税務署長に提出しなければならない。2024.1-38-4
    課税事業者である個人事業者は、原則として、消費税の確定申告書をその年の翌年3月31日までに納税地の所轄税務署長に提出しなければならない。2023.5-38-4
    消費税の課税事業者である個人は、原則として、消費税の確定申告書をその年の翌年3月15日までに納税地の所轄税務署長に提出しなければならない。2022.9-38-3
    消費税の課税事業者である個人は、原則として、その年の翌年3月15日までに、消費税の確定申告書を納税地の所轄税務署長に提出しなければならない。2022.1-38-4
    消費税の課税事業者である個人は、原則として、消費税の確定申告書をその年の翌年3月15日までに納税地の所轄税務署長に提出しなければならない。2021.9-39-4
    消費税の課税事業者である個人は、原則として、消費税の確定申告書をその年の翌年3月31日までに納税地の所轄税務署長に提出しなければならない。2021.3-39-4
    消費税の課税事業者である個人は、原則として、消費税の確定申告書をその年の翌年3月15日までに納税地の所轄税務署長に提出しなければならない。2020.9-38-4
    消費税の課税事業者である個人事業者は、原則として、消費税の確定申告書をその年の翌年3月31日までに納税地の所轄税務署長に提出しなければならない。2020.1-38-4
    個人の課税事業者は、原則として、消費税の確定申告書をその年の翌年3月15日までに納税地の所轄税務署長へ提出しなければならない。2019.5-39-4
    消費税の課税事業者である個人事業者は、原則として、消費税の確定申告書をその年の翌年3月15日までに納税地の所轄税務署長に提出しなければならない。2019.1-39-4
    消費税の課税事業者である個人事業者は、原則として、消費税の確定申告書をその年の翌年3月15日までに納税地の所轄税務署長に提出しなければならない。2018.1-38-4
    消費税の課税事業者である個人事業者は、原則として、消費税の確定申告書をその年の翌年3月31日までに納税地の所轄税務署長に提出しなければならない。2017.1-38-4
    個人の課税事業者は、原則として、消費税の確定申告書をその年の翌年3月31日までに納税地の所轄税務署長へ提出しなければならない。2016.9-38-4
したがって不適切な記述は[2]です。