FP2級過去問題 2025年5月学科試験 問24
問24
固定利付債券(個人向け国債を除く)の一般的な特徴に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。- 市場金利の上昇は債券価格の下落要因となり、市場金利の低下は債券価格の上昇要因となる。
- 発行体の財務状況の悪化や経営不振などにより、元金の償還や利払い等が履行されない可能性が高まることは、債券価格の下落要因となる。
- 景気が好況で物価が持続的に上昇する状態にある局面では、債券価格は上昇する傾向がある。
- 債券を償還までの期間の長短で比較した場合、他の条件が同一であれば、償還までの期間が長い債券のほうが、利回りの変化に対する価格の変動幅は大きくなる。
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正解 3
問題難易度
肢19.1%
肢27.6%
肢369.3%
肢414.0%
肢27.6%
肢369.3%
肢414.0%
分野
科目:C.金融資産運用細目:4.債券投資
解説
- 適切。固定利付債券の価格は、市場金利とは逆の動きをします。すなわち、市場金利が上昇すると債券の価格は下落し、反対に市場金利が下落すると債券の価格は上昇します。【補足】この関係を説明するために以下の2つの商品の例を挙げます。
- 5年前に発行された国債(満期まで残り5年,額面100円,利率1%)
- 本日発行の国債(満期5年,額面100円,利率2%)
市場金利が上昇すると債券価格は下落し、市場金利が低下すると債券価格は上昇する。(2021.3-23-3)市場金利の上昇は債券価格の上昇要因となり、市場金利の低下は債券価格の下落要因となる。(2019.1-23-2)市場金利の上昇は債券価格の上昇要因となり、市場金利の低下は債券価格の下落要因となる。(2018.5-23-1)一般に、市場金利が上昇すると債券価格は下落し、市場金利が低下すると債券価格は上昇する。(2017.1-23-1)一般に、市場金利が上昇すると債券価格は下落し、市場金利が下落すると債券価格は上昇する。(2014.9-25-4) - 適切。発行体の財務状況や経営環境の悪化により、利払いや元本償還の履行が危ぶまれると、当該債券の信用リスクが上昇します。信用リスクの高まった債券を買おうとする投資家は少なくなるため、需給バランスにより当該債券の価格は一般的に下落します。債券の発行体の財務状況の悪化や経営不振などにより、償還や利払い等が履行されない可能性が高まると、当該債券の市場価格は下落する傾向がある。(2019.1-23-3)債券の発行体の財務状況の悪化や経営不振などにより、償還や利払い等が履行されない可能性が高まると、当該債券の市場価格は下落する傾向がある。(2018.5-23-4)債券の発行体の財務状況の悪化や経営不振などにより、償還や利払い等の不履行の可能性が高まると、当該債券の市場価格は下落する。(2015.9-23-3)債券の発行体の財務状況の悪化や経営不振などにより、償還や利払い等の不履行の可能性が高まると、一般に、当該債券の市場価格は下落する。(2013.5-24-1)
- [不適切]。国内景気が拡大し、財やサービスに対する需要が増加すると、企業や個人による資金需要が高まります。これに伴い、金融機関からの借入希望が増加するため、資金の需給バランスにより市場金利が上昇します。市場金利と債券価格は逆の値動きをするため、市場金利の上昇は債券価格の下落要因になります。国内景気が好況で国内物価が継続的に上昇傾向にある局面では、債券価格は上昇する傾向がある。(2019.1-23-1)国内景気が好況期で国内物価が継続的に上昇傾向にある局面では、債券価格は上昇する傾向がある。(2018.5-23-2)
- 適切。固定利付債券では将来の利息(クーポン)が固定されているため、利回りが変動した際は償還差益で価値の調整が行われます。この際、利息収入の割合が大きい(=残存期間が長い)債券ほど、所定の利回りに合わせるために必要な償還差益の調整幅も大きくなります。そのため、短期債に比べて長期債の方が利回りの変化に対する価格変動幅は大きくなります。債券を償還までの期間の長短で比較した場合、他の条件が同じであれば、償還までの期間が長い債券の方が、利回りの変化に対する価格の変動幅は大きくなる。(2019.9-24-2)
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