FP2級過去問題 2025年5月学科試験 問30

問30

預金保険制度に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
  1. 確定拠出年金の加入者が運用の対象として選択した定期預金は、加入者の預金として、預金保険制度による保護の対象となる。
  2. 預金保険制度の対象金融機関に預け入れた決済用預金については、1金融機関ごとに預金者1人当たり元本1,000万円を限度として、預金保険制度による保護の対象となる。
  3. 日本国内に本店のある銀行の国内支店に預け入れた外貨預金は、その金額の多寡にかかわらず、預金保険制度による保護の対象とならない。
  4. 単に名義を借りたにすぎない他人名義預金は、預金保険制度による保護の対象とならない。

正解 2

問題難易度
肢117.2%
肢258.0%
肢39.1%
肢415.7%

解説

  1. 適切。確定拠出年金の運用方法として選択した定期預金は、預金商品として預金保険制度で保護されます。なお、確定拠出年金で拠出した投資信託等は投資者保護基金制度で保護されます。
    確定拠出年金の加入者が運用の方法として選択した定期預金は、預金保険制度による保護の対象とならない。2025.1-30-1
    確定拠出年金の加入者が運用の方法として選択した定期預金は、加入者の預金として、預金保険制度による保護の対象となる。2023.1-29-1
    確定拠出年金制度で運用されている預金は、加入者の預金等として、預金保険制度による保護の対象となる。2017.9-29-3
  2. [不適切]。決済用預金は、預金保険制度により預金全額が保護対象となります。決済用預金には、①決済サービスを提供できること、②預金者が払戻しをいつでも請求できること、③無利息であることという3つの要件があり、無利息型普通預金や当座預金がこれに該当します。
    預金保険制度による保護の対象となる預金等のうち、「無利息、要求払い、決済サービスを提供できること」の3つの条件を満たす預金(決済用預金)については、1金融機関ごとに預金者1人当たり元本1,000万円を限度として、預金保険制度により保護される。2024.9-29-1
    国内銀行に預け入れられている決済用預金は、預入金額の多寡にかかわらず、その全額が預金保険制度による保護の対象となる。2020.9-29-4
    国内銀行に預け入れた決済用預金は、その金額の多寡にかかわらず、全額が預金保険制度による保護の対象となる。2020.1-29-2
    国内銀行に預け入れられている決済用預金は、預入金額にかかわらず、その全額が預金保険制度による保護の対象となる。2019.5-29-2
    国内銀行に預け入れられている決済用預金は、預入金額にかかわらず、その全額が預金保険制度による保護の対象となる。2018.9-29-1
    銀行に預け入れた決済用預金は、預入金額にかかわらず、その全額が預金保険制度による保護の対象となる。2016.9-29-1
  3. 適切。外貨預金は預金保険制度で一切保護されません。例外はありません
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    日本国内に本店のある金融機関が取り扱う預金等であっても、外貨預金や譲渡性預金は預金保険制度による保護の対象とならない。2024.9-29-2
    日本国内に本店のある銀行の国内支店に預け入れた外貨預金は、その金額の多寡にかかわらず、預金保険制度による保護の対象とならない。2024.1-29-2
    日本国内に本店のある銀行の国内支店に預け入れた外貨預金は、その金額の多寡にかかわらず、預金保険制度による保護の対象とならない。2022.5-30-2
    国内銀行に預け入れられている外貨預金は、元本1,000万円までとその利息が預金保険制度による保護の対象となる。2021.9-29-1
    国内に本店のある銀行に預け入れられている外貨預金は、預金保険制度による保護の対象となる。2021.3-30-1
    国内銀行に預け入れられている外貨預金は、預金保険制度による保護の対象とならない。2020.9-29-2
    国内銀行に預け入れられている外貨預金は、預金保険制度による保護の対象とならない。2019.5-29-1
    国内銀行に預け入れられている外貨預金は、預金保険制度による保護の対象とならない。2018.9-29-2
    国内銀行に預け入れられている外貨預金は、預金保険制度による保護の対象外である。2017.9-29-2
    国内銀行に預け入れた外貨預金は、預金保険制度による保護の対象となる。2016.5-30-1
    国内の金融機関に預け入れられている外貨預金は、預金保険制度による保護の対象となる。2015.9-28-1
    国内銀行に預け入れられている外貨預金は、預金保険による保護の対象となる。2013.9-29-1
    国内銀行に預けられている外貨預金は、預金保険による保護の対象である。2013.5-30-1
  4. 適切。預金保険制度では、名義人本人が管理・所有している預金を保護対象としています。単に他人の名義を借りて開設された預金口座は「他人名義口座」として取り扱われ、預金保険制度で保護されません。このほか、無記名預金、仮名・借名預金等の他人名義預金、架空名義預金が預金保険制度の対象外です。
    • 無記名預金:名義人の記載のない預金口座
    • 借名預金:親族等や他人の名義で作られた口座
    • 架空名義預金:本当の氏名以外の通り名等で作られた口座
したがって不適切な記述は[2]です。