FP2級過去問題 2017年9月学科試験 問54
問54
遺産分割に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。- 被相続人は、遺言によって、相続開始の時から10年間、遺産の分割を禁ずることができる。
- 遺産の分割は、遺産に属する物または権利の種類および性質、各相続人の年齢、職業、心身の状態および生活の状況その他一切の事情を考慮して行うものとされている。
- 遺産の分割について、共同相続人間で協議が調わないとき、または協議をすることができないときは、各共同相続人は、その分割を家庭裁判所に請求することができる。
- 協議分割においては、共同相続人全員が合意すれば、必ずしも法定相続分に従って遺産を分割する必要ない。
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正解 1
問題難易度
肢174.6%
肢215.0%
肢37.1%
肢43.3%
肢215.0%
肢37.1%
肢43.3%
分野
科目:F.相続・事業承継細目:3.相続と法律
解説
- [不適切]。10年間ではありません。被相続人は、遺言によって、相続開始の時から5年を超えない期間を定めて、遺産の分割を禁ずることができます。被相続人は、遺言で、相続開始の時から5年を超えない期間を定めて、遺産の分割を禁ずることができる。(2024.9-55-1)被相続人は、遺言によって、相続開始の時から5年を超えない期間を定めて、遺産の分割を禁ずることができる。(2023.1-55-4)被相続人は、遺言で、相続開始の時から1年間に限り、遺産の分割を禁ずることができる。(2022.9-53-3)被相続人は、遺言によって、相続開始の時から10年間、遺産の分割を禁ずることができる。(2020.1-56-4)被相続人は、遺言によって、相続開始の時から5年を超えない期間を定めて、遺産の分割を禁ずることができる。(2019.5-54-1)被相続人は、遺言により、相続開始の時から5年を超えない期間を定めて、遺産の分割を禁ずることができる。(2016.1-55-1)被相続人は、遺言で、相続開始の時から5年を超えない期間を定めて、遺産の分割を禁ずることができる。(2015.10-54-1)
- 適切。民法906条では、遺産の分割は、遺産に属する物または権利の種類および性質、各相続人の年齢、職業、心身の状態および生活の状況その他一切の事情を考慮して行うこととされています。年少者、障害を有する者、生活困窮者など各相続人の実情に応じた細かい配慮をして、各人にふさわしい財産が配分されるように分割すべきという趣旨の規定です。遺産の分割は、民法上、遺産に属する物または権利の種類および性質、各相続人の年齢、職業、心身の状態および生活の状況その他一切の事情を考慮して行うものとされている。(2022.9-53-1)遺産の分割は、遺産に属する物または権利の種類および性質、各相続人の年齢、職業、心身の状態および生活の状況その他一切の事情を考慮して行うものとされている。(2019.5-54-2)
- 適切。共同相続人間において遺産分割協議が調わない場合、家庭裁判所に対して遺産分割の調停を申し立て(調停分割※1)、それでも合意成立しない場合、家事裁判官による審判を行い(審判分割※2)、遺産分割が行われます。
※1客観的な立場の調停委員に間に入ってもらい、当事者である相続人同士が、裁判所で話し合う手続きのこと
※2裁判官が諸般の事情を考慮して、遺産分割の方法を決定する手続きのこと遺産の分割について、共同相続人間で協議が調わないとき、または協議をすることができないときは、原則として、各共同相続人はその分割を家庭裁判所に請求することができる。(2024.9-55-3)遺産の分割について、共同相続人間で協議が調わないとき、または協議をすることができないときは、各共同相続人はその分割を公証人に請求することができる。(2022.9-53-2)遺産の分割について、共同相続人間で協議が調わないとき、または協議をすることができないときは、原則として、各共同相続人はその分割を家庭裁判所に請求することができる。(2021.1-54-3)遺産の分割について、共同相続人間で協議が調わないとき、または協議をすることができないときは、各共同相続人は、その分割を家庭裁判所に請求することができる。(2019.5-54-3)遺産の分割について、共同相続人の間で協議が調わない場合には、各共同相続人は家庭裁判所に遺産分割の調停または審判を申し立てることができる。(2019.1-56-1)遺産の分割について、共同相続人の間で協議が調わない場合、各共同相続人は家庭裁判所に遺産分割の調停を申し立てることができる。(2015.5-55-4)遺産の分割について、共同相続人の間で協議が調わない場合、各共同相続人は家庭裁判所に遺産分割の調停を申し立てることができる。(2014.5-54-2) - 適切。協議分割では、共同相続人全員が合意すれば、必ずしも法定相続分に従う必要はありません。協議分割においては、共同相続人全員が合意すれば、必ずしも法定相続分に従って遺産を分割する必要はない。(2019.1-56-2)被相続人の遺言がない場合、共同相続人全員による遺産分割協議により分割することになるが、共同相続人全員が合意すれば、法定相続分どおりに分割する必要はない。(2017.5-55-3)協議分割は、共同相続人全員の協議により分割する方法であり、その分割割合については、必ずしも法定相続分に従う必要はない。(2015.5-55-1)
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